利用客数の低迷が深刻な理美容業


10月に消費税率10%になります。前回の8%への増税が2014年4月
でした。約5年ぶりに税率が変更されます。2019年上半期は一度も
実質賃金が対前年対比でプラス化することがありませんでした。


日本の実質賃金は絵に描いたようなL字型低迷に陥っています。

2014年の8%増税のときがそうでしたが、消費増税は実質賃金を谷
底に叩き落とします。

実質賃金が低迷すれば、駆け込み消費すら起きないのではないでし
ょうか?


確かに、モノ消費(所有)からコト消費(共有)へ、世の中の動き
が変わっている
こともあるでしょう。

しかし、現実問題として、賃金がそれほど増えていないわけですか
ら、何に対して消費するかをイチイチ考えるようになるはずです。


何に対して、それをどこで消費するかも含めて。


今回紹介する記事は、現在の美容業界の厳しさを表しているもので
す。そして、10月には消費税率10%。



利用客数の低迷が深刻な理美容業


以下引用。


日本政策金融公庫は2019年8月20日、「生活衛生関係営業の景気動
向等調査」2019年第1四半期(2019年4月~6月、DI調査)を発
表した。

客単価はやや改善しているものの利用客数の低迷が続き、売上は伸
び悩み、業況判断は厳しい


売上は、理容美容とも前期より改善したが前年同期比は悪化

採算も同様で、理容はプラス域になったが、美容はマイナス域にと
どまった。

業況は、前期より大幅に改善したが、前年同期比ではマイナスで、
理容美とも業況判断は相変わらず厳しい。

利用客数は前期より大幅に改善し、美容は前年同期を2.4ポイント
上回った。

しかし両業とも30を超すマイナス域にあることから、利用客数の伸
び悩みが深刻なことがうかがえる。

客単価は、理容美容とも前期比、前年同期比ともに改善した。

景気回復の影響がようやく理美容業にもおよび、客単価を押し上げ
ているようだ。


以上引用。


続けてもうひとつの記事もどうぞ。



相変わらず多い「顧客数の減少」


以下引用。


景気動向等調査「経営上の問題点」


日本政策金融公庫が2019年8月20日発表した「生活衛生関係営業の
景気動向等調査」(2019年度第1四半期)「経営上の問題点」よる
と、相変わらず「顧客数の減少」が多く、「顧客数の減少」は理美
容差サロンの恒常的な問題点
になっている。

今期、「顧客数の減少」を「経営上の問題点」として上げた経営者
は、理容業で57.1%(複数回答、以下同)で、前年同期より1.7ポ
イント改善した。

美容業は60.5%で、前年同期と同じだった。

また今期、「客単価の低下」を「経営上の問題点」として上げた経
営者は理容業で27.0%で、前年同期より3.2ポイント悪化。

美容業は24.6%で1.9ポイント改善した。

理美容店の経営環境は依然厳しく、とくに「顧客数の減少」が重石
になっている。


以上引用。



増税前の段階での記事なので、10%消費増税が行われた後では、更
に厳しい状況が簡単に予測できます。


増税する事は決まっているわけですから、決まっている事に対して
は対処できるはずです。


つまり、準備するかどうかの問題


変わらない事をいくら悩んでも仕方ありません。

変えられないことと変えることの出来ることをしっかりと把握して、
変えられることを変えていくことが、準備
です。


日頃の準備こそが「努力」と言えます。

きっちりと日頃から「努力」していれば、「実力」もつく。


だからこそ、不測の事態にも備えることができるのではないでしょ
うか!?


実際に美容室を営業で回ってみると、どれだけの店舗が準備という
努力をしているのでしょうか?


こんな美容業界の厳しい現状なんてお構いなく、間違いなく消費税
は増税されます。

とはいえ、まだ一ヵ月あります。人によっては、もう一ヵ月しかな
いともいえるでしょう。


現実から目を背けず真正面から取り組めばなんとかなるものです。




「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」






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