資格と免許と修行
私が住む長崎市内にある美容学校は、今では一つになってしまいま
した。卒業生は50人程度。就職先の内訳は、40人が県外、ブライダ
ル関係で、残り10人が長崎市にある美容室に就職するそうです。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
というような話を、美容室を営業で回っていたら、美容師を新卒採
用したオーナーさんが教えてくれました。
美容室に従事している美容師の数は、50万人近くいるようです。
美容師免許を取得した人間すべてが、美容室に従事しているわけで
はありません。
免許だけ持っている美容師は、どうしているのでしょうか?
ということで、以下の記事をどうぞ。
休眠理美容師の45%が復職意向
以下引用。
理美容業界の人材不足を解消するには休眠理美容師の活用があるが、
休眠理美容師の約45%と半数近くが復職の意向がある。
ホットペッパービューティーアカデミー(リクルートライフスタイ
ル)の調査による。
理美容サロンに半年以上勤め、離職後1年以上経過した理美容師を
対象に調査したもので、現在、「無職」と「他業に就業中」などに
分けて調査している。
休眠理美容師のうち、「他業に就業中」25%、「無職」21%の人が
復職の意向があり、「無職」「就業中」で大きな差はない。
また復職意向のある理美容師は「条件次第で」が38%を占め、やは
り復職は労働条件次第になる。
労働条件で注目しているのは、「就業中の人」は、収入、勤務時間、
職場の雰囲気、「無職」の人は仕事とプライベートの両立、勤務時
間、職場の雰囲気がそれぞれベスト3(複数回答)。
無職の人は、「壽」退社した女性理美容師さんが多いのかもしれな
い。
一方、復職を果たした理美容師に就職先の労働環境について質問し
たところ、給与がいい、労働時間が適切である、休暇がとりやすい
がベスト3で、給与と労働時間が復職の決め手になっているのがわ
かる。
復職先の希望サロンについては、「一般的なサロン」が過半数を占
め、2位に「トータルビューティーサロン」となっているが、実際
に復職した就職先サロンは「一般的なサロン」が61%を占めたもの
の2位はカットに特化した業態サロンとなっている。
ちなみに復職したい理由は「理美容の仕事が好きだから」が他に差
を付けてのトップだった。
復職を希望しない人の理由は、「やりがいが感じられない」などと
精神面での理由が強く反映している。(後略)
以上引用。
これに対して私は以下のツイート。
免許制度の意味を問い直す時期だと思うが?
— arusara (@arusara_jp) October 18, 2019
現場と学校で教わる内容が、あまりにもかけ離れ過ぎている。#美容室https://t.co/D0xHwa2Qi5
『免許制度の意味を問い直す時期だと思うが?現場と学校で教わる
内容が、あまりにもかけ離れ過ぎている。』
美容業界、とりわけ美容室業界は、人手不足なのですが、低賃金で、
しかも、労働条件は、お世辞にも良いとは言えません。
確かに、美容師を目指す若者は常に一定数は存在しています。
美容学校を卒業し、美容室に入ったものの離職が多いことも、上記
の記事からも覗えます。
美容学校を取り巻く環境も大きくかわり、今では、2年間通って、
学費は200万円程度かかります。
いつの間にか、学校がしっかり儲かる仕組みが出来上がってしまい
ました。
長崎市内には、およそ1000軒の美容室があるといわれています。
ですが、実際に新卒採用を出来るところが、一体何軒あるのかと思
います。
「フリーランス美容師」や「シェアサロン(業務委託)」という形
が多くなってきており、今後は、美容室に就職することが難しいこ
ととなっていくことでしょう。
美容室側も新卒採用はしたいものの、雇えるだけの体力がないのが
実情といったところでしょうか。
一言で人手不足と言っても、人口減少によるものとは限らず、雇用
ミスマッチによるところがあり、日本の人手不足は局地的な現象で、
建設業、宿泊業・飲食サービス業、医療、福祉、運輸業、郵便業な
どのいわゆる「人手不足産業」と、そうではない産業に大きな落差
があります。
上記の産業では、過酷な労働条件にもかかわらず低賃金がゆえ働き
手から敬遠されるという「雇用ミスマッチ」が原因となり人手不足
が起こっているのです。
本当は、人手不足ではなく低賃金労働者不足なのです。
そして、共通するのが、(すべてではありませんが)免許や資格と
いったもの。
美容師免許が一体何のためのものなのかが、よく分からない。
何故なら、美容室の現場で必要とされるスキルと美容学校で教わる
スキルがあまりにもかけ離れ過ぎているからです。
これだけパーマのニーズがなくなっているにも関わらず、伝統芸能
並みのワインディングが試験科目になっていたりする。
教わる技術と現場で必要とされる技術の開きがあり過ぎる。
美容師免許の取得とは、「美容学校を喰わせるだけのもの」になっ
ているのではないでしょうか。
免許や資格を持つことで、市場価値が上がり、就職にも有利に働き、
しかも、しっかりとした必要性や意味があるならばいいのですが、
現実問題、そうはなっていない資格や免許が多すぎます。
堀江貴文さんの「疑う力」でも同様の事を指摘しています。
以下引用。
資格なんて単なる利権。実力は資格で測れるものではない
「調理師免許がなければ料理人として働けない」というデマ
(前略)
「調理師免許がなければ料理人として働けない」というデマをみん
なが信じてくれれば、専門学校の経営者や教員は永遠に食いっぱぐ
れないで済む。
でも実際には、ビストロでもラーメン屋でもカレー屋でも、店を開
くのに免許なんていらない。
誰でも始められるのだ。
専門学校を卒業するための軍資金500万円があれば、居抜き物件を
借りて今すぐ自分の店をオープンできる。
生徒たちは専門学校ビジネスと資格ビジネスの罠にハメられている
のだ。
資格試験なんてものは、要するに金儲けをしたい連中の利権を守る
仕組みだと理解したほうがいい。
調理師試験を受験するには6000円以上かかる。
試験を運営している連中は、何も知らない若者たちからカネをぼっ
たくっているのだ。
(中略)
国家資格をもたずに「調理師」と名乗ったら詐欺だが、「シェフ」
「料理人」と名乗って料理を提供することにはなんら問題はない。
店に食品衛生責任者講習を受けた者が一人でもいれば、調理師免許
をもつ人間がなんていなくても店の営業はできるのだ。
もし、「資格がなければ飲食店を経営できない」なんてルールをつ
くってガチガチに締めつければ、街のレストランや中華料理屋はた
ちまち消滅してしまう。
そうなれば日本の外食産業は崩壊する。
(中略)
幻冬舎で『多動力』『お金2.0』『日本再興戦略』『メモの魔力』
などのベストセラーを連発している箕輪厚介君だって、編集者にな
るための専門学校なんて出ていないし、特別な資格なんて何ももっ
ていない。
箕輪君だって初めはズブの素人だった。
試行錯誤しながら本をつくっているうちに、自力でベストセラー量
産編集者へと成長したのだ。
以上引用。
資格や免許以上に破壊力があるのが、「修行」ではないでしょうか。
この修行問題にも一石を投じたのも堀江さんですね。
堀江貴文さん「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。

【関連記事】
「若手美容師アシスタントの本音」
「情報の民主化に気づくべき」
「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」
コメント