美容室25万超える


とにかく多い。何が?美容室の店舗数が25万軒を超えたそうです。
店舗数の増加は、ニーズの裏返しと捉えたいところですが、美容業
界に携わる私的には、なんとも微妙な感じです。

人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。




美容室25万超える 2019年衛生行政報告


以下引用。


厚生労働省は2019年10月31日、2019年(平成31年)3月末・衛生行
政報告を発表した。美容所は前年より3562店(1.4%)増え、過去
最多の25万1140店になり、25万の大台を超えた
。理容所数は前年比
1912店減少(-1.6%)し、11万9053店になり、こちらは12万を割
り込んだ。


従業美容師数は前年比1万0271人(2.0%)増の53万3814人で、美
容師数も過去最多だった
。1店舗あたりの従業美容師数は2.13人で、
2年連続して増えた。
従業理容師数は3067人(-1.4%)減り、21万8030人になった。1
店舗あたりの従業理容師数は1.83人と前年と変わらない。


理容業と美容業は現在、実質的に変わりない業態になっていること
から、理美容合わせると、店舗数37万0193店、従業者75万1844人に
なる。理美容サロン業界は、国内では飲食産業に次ぐ一大産業にな
っている。


以上引用。


美容室は、過去最多の25万1140店。

従業美容師数は、53万3814人。



数が増えること自体は、別に悪いことではないと思います。

ただ、残念に思うのが、やはり美容室全体の売上の低迷です。


理美容業界の2014年度から2018年度の売上高は、ほぼ横バイです。
(2018年度売上高2兆1,382億円)

2008年には売上高は2兆3千億台ありました。


厳密に言うと、売上高は、毎年微減を続けています。


ところが、店舗数は毎年増加し続けている(但し、理容室は1998年
をピークに減少傾向)。


理美容業界の現状は、店舗数と売上高が反比例状態

つまり、減少する売上を増加する店舗数で奪い合っています



冒頭で、「店舗数の増加は、ニーズの裏返しと捉えたいところ」と
書きましたが、実際には、ニーズがあるにも関わらず、それを食い
つぶしている感じです。


お客のニーズを掴むことよりも、美容室側が、ただやりたいことを
やっているだけのようになってしまっている。


ただ儲ければいい・・・という感じにしか見えません


それを象徴するものが、“技術の安売り”が流行していることです


お客のニーズを掴む努力よりも、従来メニューを値下げすることで、
集客をしてしまっている。


お客がお店に来店してくれること自体が、ほんとはあり得ないこと
なのですが、美容室はある程度、“勝手に”お客が来店します。


新規客が意外な程に来店するのが、美容室なんです。

だから、失客することに、どこか無関心というか・・・


失客を減らす努力をするよりも、集客することに力を注ぎます。


なんとも皮肉ですが、その辺りを、ホットペッパーにいいようにカ
モにされている
気がしてなりません。


「ニーズを掴む」ことは、何も技術メニューの話ではなくて、美容
室の在り方や、美容師の在り方、そして、接客、話し方等々、挙げ
たら切りがありません



しかし、美容室は、「経営イコール技術」の考え方ですから、技術
が上手ければ、お店は繁盛すると思い込んでしまっています



その“技術”についても、ニーズは時代とともに変化します。


技術そのものにニーズがあるから来店するのではなく、美容室に来
店する理由は、「髪をキレイにしたい」からなのです



その来店理由を満たすための技術として、カットをしたり、ヘアカ
ラー、パーマをかけるものです。


お客側からすると、カット、カラー、パーマのために来店している
のではなくて、「髪をキレイにする」ために来店していることを、
理解していなければ、店内でのお客への接客が勘違いしたもの
にな
ってしまうでしょう。


人間誰しも、見た目はキレイにしておきたいもの。

ですから、美容に関するニーズは絶大なのです。


そのニーズをしっかりと理解していけば、美容室は、まだまだ伸び
る余地は全然あると個人的には思います。


私自身、この現状をどのように解決していくかを毎日のように美容
室と一緒に勉強会をやっていますし、当ブログでも何度となく書い
ています。


最近であれば「美容室の来店サイクルの問題を考えてみた」は参考
になると思います。



以下の西野亮廣さんの二冊の著書は、お店を運営されている方であ
れば是非読むべきだと思います。

現状、何かで行き詰っていると感じるならば、何らかしらのヒント
があると思います。


「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」




「新・魔法のコンパス」





人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。




【関連記事】
2018年度の理美容市場

利用客数の低迷が深刻な理美容業

年に何回美容室に行く?」

コメント

非公開コメント