消費者が美容室にコスパ志向になるのは何故か


美容室全体の軒数は増加傾向にあるにも関わらず、全体の総売上は
減少傾向にあります。これは、限られたパイを増加する店舗で奪い
合っているからです。そして、シンプルに単価が下がっている。例
えば、ヘアカラーが5000円程度だったものが、ヘアカラー専門店で
は、2500円程度。半分の値段でやれてしまう。

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ヘアカラー専門店のお客の殆どは、個人経営美容室から流れたもの
です。

もちろん、低料金店同士でもお客の奪い合いはあります。


ヘアカラー専門店でお客一人2500円ですが、全体でみると2500円の
ダウンです。

つまり、落とすお金が2500円減ったというわけです。


お客側としては、安売り合戦はむしろ大歓迎。

ところが、激しいコスト削減の挙句、材料も安いものに切り替えら
れてしまい、結果的に髪も傷むことに。

冷静に考えると安売り合戦は、巡り巡ってお客にとっても店側にと
っても損
なのかもしれません。


ただ、ヘアカラーにしてもカットにしても、あまりにも一般化して
いるし店舗過剰であるので過当競争にならざるを得ない
わけです。



元気なのは「お値打ちサロン」


以下引用。


このコラムで「日本の美容料金は安い」というタイトルで記事を掲
載したが、これは世界的に見れば、であって国際比較の話である。

一方で、理美容業は国内産業である。海外展開しているサロン企業
もあるが例外といえる。ほぼすべての理美容店、サロン企業は日本
に住む人を客としている。インバウンドで外人客が見込めるといっ
ても余録的なもので、基本は日本の客だ。料金は日本の国内事情に
左右される。

日本の美容料金は世界と比べて安い。しかし安いのは美容料金だけ
ではない。日本では100円ショップが繁盛しているが、100円ショ
ップに並べられている商品は、アジアでは150円程度、欧米では
250円程度で普通に売られているという。

日本では生鮮食料品などを除き、生活に密着した商品、サービスは
全般に安いといわれている。必需品的な商品やサービスは安定した
需要がある反面、価格競争に陥りやすい。とくに美容業はオーバー
ショップの供給過剰状態にある。簡単には料金アップできない。

政府統計ではデフレから脱却したことになっているが、数字の面で
はそうかもしれないが、心情的にはまだデフレが続いていると感じ
ている人が多い。20年以上も続いたデフレ、その間に染み込んだコ
ストパフォーマンス志向は、そう簡単にはぬぐえない。

高級美容室の顧客は、富裕層といわれる人や、金銭的に余裕があり、
美意識に高感度なOLらだろう。彼女らもコスパ意識ははたらいて
いる。同程度の内容なら、安いほうを選択する。高級美容室も料金
アップは慎重にならざるをえない。安易な料金アップは失客に直結
する恐れがある。

その結果、皮肉なことに、世界的にみて料金の安い日本の高級美容
室は、外国人富裕層の訪日客を呼び込む「キラーコンテンツ」にな
る。

いま日本の理美容業界で繁盛しているのはカットやヘアカラーに特
化した専門サロンだ。「お値打ちサロン」ともいう。コスパに優れ
た店である。日本の消費者物価指数が上がらないのは、所得が十分
に上がらないことや、老後不安による貯蓄志向が根底にあるのだろ
うが、なんといっても消費者のコスパ志向だろう。

高級美容店の料金が上がれば、それに続く美容室の料金も上がる、
と期待する人もいるが、そう簡単ではない。それが日本経済の現状
といえる。


以上引用。


これに対して私は以下のツイートをしました。




シンプルに飽きられているのよ。お金ではなくて時間をかけてま
 で行く必要性を美容室に感じていないだけ。所得云々もあるけど、
 これからは時間の奪い合いを感じることができなければ話になら
 ない。




記事に「消費者のコスパ志向」とありました。

何故、コスパ志向になるのか?


ツイートしたように、“飽きられている”からです

メンテナンスサロンというと何かかっこよさそうですが、要は身だ
しなみ程度でしか利用していない。


「メンテナンスサロン」に象徴されるように、美容室の流行は技術
の安売りであり、しかもお客が求めるものは身だしなみ的な位置づ
けの美容室
です




消費者ニーズの代表例として以下があります

 「安い(ディスカウント)」

 「高品質な製品・サービス(スペシャリティ)」

 「早い・便利(コンビニエンス)」



いつの間にか美容を売る美容室が、消費者の「安い」と「早い・便
利」を掴むだけの存在になってしまいました




私は昨年から美容室の「運営の在り方」を再定義することが大切で
あると説いてきました。

運営の在り方で考えるべきは、以下の3つ。


 コミュニケーション

 ・コミュニティ

 ・来店理由をつくる



どれ一つ欠けることなく重要な要素なのですが、美容室への「来店
理由」をいかにつくれるかどうか


安売りはあくまでも安さが来店理由でしかなく、他に安いところが
出てくれば自ずと他店へとお客は流れていきます。

だからこそ、コミュニケーションとコミュニティを意識しなければ
ならない。

来店理由にしても、今までやり方がどこまで通用するかは未知数で、
既にヒマであるならば、そのやり方、運営の在り方を見直さなけれ
ばなりません



どうやったらお客は来店してくれるのかを考えて行動に移すしかあ
りません。


お客が美容室に通う理由は、そもそも「キレイになるため」です


 キレイになりたい

 ・他人よりもよく見られたい

 ・若くなりたい(若くありたい)



といった来店する目的を満たすことが、美容室には求めらます。


本来の来店する目的(「キレイになるため」)、消費者のニーズも
考慮し、そして、エンタメ要素などを組み合わせて、来店する理由
を考え、試行錯誤を繰り返すしかないと思うのです



後は、シンプルに美容室は、「人をキレイにすること」「人を喜ば
せること
」にどれだけ徹しきれるかだと思います





「コミュニティとは?コミュニティの作り方とは?」

「モノが売れない時代はコミュニティでモノを売る?」

「まだ誰も知らないファンコミュニティの作り方」


こんな疑問を持たれたならば以下の三冊は必読です!


佐渡島庸平さん「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 」




前田裕二さん「人生の勝算」




西野亮廣さん「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」





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