たまには理容室の話でも


厚生労働省のホームページで「理容業概要」を見てみると、平成27
年3月末現在の従業理容師数は、23万1,053人。平成27年3月末現在
の理容所数は、12万6,546施設。昭和61年をピークに減少傾向が続き、
平成8年、9年度と若干増加したものの、平成10年度以降再び減少
している。

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「理容業概要」の中で興味深いのが、「経営の動向等」の部分。

以下にそのまま引用します。


(1) バブル崩壊後の消費不況下で、消費者は不要なものは買わない
  し、サービスに見合わない対価は払わなくなっている。
  一方、理容業は新規参入が比較的容易で、同業他店とのサービス
  の差別化が図りにくく、人手によるサービス業で生産性向上が図
  りにくい業である



(2) 性別、年齢を問わず、刻々と変化する消費者の多様な「求め」
  に対応することは難しい。むしろ立地条件や顧客の層等を考慮し、
  地域密着型の店にするのか、短時間・駅前等の利便型、あるいは
  音楽・アメニティ等の工夫による癒し型にするのかといった経営
  方針を経営者が明確にし、従業員と一体となって他店とのサービ
  スの差別化を図ることが重要と思われる。


(3) また、高い固定客比率を利用するために、地域情報の共有やD
  M等顧客へのサービス情報の提供を行う、技術向上のために研修
  会に参加する、競争力強化のためチェーンヘ加盟する、といった
  共同化・協業化を図ることも経営力強化のための選択肢として考
  えられる。


ホントよくまとまっています(素晴らしい)。


結局、どこぞやの○○コンサルタントでコンサルを受けても同じよ
うなことを言われるのがオチだと思います


つまり、「誰がどうみてもそうだろうな」という至極当たり前の事
に“いかに取り組むか”だけなのです


これは美容室にしても全く同じことがいえます。


来店するお客を理容という観点からいかに満足させられるか。

これに尽きるでしょう。


理容室としてお客から選ばれる理由があるかどうか。

つまり、来店理由をつくること。



本日、理容室を取り上げたのは以下の記事を読んだからでした。


理容店利用者の動向調査 「全理連情報」No.62


以下引用。


理容店を利用するときに重視するのは、「最寄り」「料金」「行き
つけ」の3つの要素が相変わらず根強い。全理連が2020年3月に発
表した「全理連情報」No.62による。

同調査は、理容店の利用者の動向、意識などを把握することで、理
容店の経営合理化などの資料とするために実施している「利用者動
向調査」。調査時期は令和元年6月。


理容店の利用実態

・直近1年以内の利用頻度は「2-3カ月に1回」が56%と一番多い。

・1年間の理容店の費用は「10,OOO円-20,000円未満」28%、
 「5,000円未満」24%、「5,000円-10,000円未満」24%
 の順に続く。20,000円以上の費用をかける人は全体の24%。

・1回あたりの妥当金額は「1,000円-2,000円未満」が約半数
 を占める。

・利用する際の最も重視することは「価格が手ごろ」31%、「店の
 場所」19%、「行きつけである、慣れている」16%が上位。

・利用店の決定理由は「自宅の近く」が50%で最も多く、次いで
 「行きつけ、昔から利用している」が27%であった。

・理容店を利用している人における「理容店の低料金店」の利用経
 験は69%、「美容店」利用経験は26%となった。

・理容店の低料金店の利用頻度は「2-3ヵ月に1回程度」が最も多
 く約40%、美容店の頻度は「それ以下(年に1回未満)」が約
 50%で、最も多かった。

・理容店での利用メニューは全体で、「カット」利用がほぼ100%、
 続いて「シャンプー」50%、「シェーピ、ンゲ」38%、「セット」
 16%、「マッサージ」12%がベスト5となった。その他の利用サ
 ービスでは大きな差はみられない。

・男性は理容店を利用しない理由として「行きつけがなく、慣れて
 いない」が54%と最も高い。次いで「価格が高い」「最新のトレ
 ンドを把握してない」が17%で同率となった。

・女性の美容店を利用しない理由は「価格が高い」が66%と最も高
 い。次いで「行きつけがなく、慣れていない」34%、「待ち時間
 がある、対応が遅い」23%、「予約しなければいけなしリ23%と
 なった。(後略)


以上引用。



記事中の『理容店を利用するときに重視するのは、「最寄り」「料
金」「行きつけ」の3つの要素が相変わらず根強い』が来店理由で
あります。


問題は、これが分かってどうするか、どう取り組むか。


ですが私個人の意見として、取り組みようがないように思います

「業界全体を考えれば」が前提にあるのですが、もはや理容室と美
容室を分けることに何の意味があるというのでしょうか



もちろん最初の時点では、時代背景やら何やらがあって二つに分け
ていったのでしょう!?(調べてなく憶測です)


となると今の時代とこれからの時代を考えると、理容室、美容室の
どちらが残るということでもなく、新たな形を打ち出す必要がある

と思います。


理容室を利用しているのは、40代以上の男性が中心で、それより下
の世代は美容室に通っているはずです。


今までは、理容室に通っていたであろう人間が美容室に通っている
はずなのに、美容室の現状は年々厳しくなっています。


つまり、美容室、理容室という従来のお店の在り方が通用しなくな
っていることがいえます



昨年から事あるごとに書いてきましたが、これからのお店の在り方、
美容師、理容師の在り方が問われている
のだと思います。





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