コロナ禍以前に消費税増税
『1~3月期の実質GDPは年率3.4%減
内閣府が18日発表した2020年1~3月期の国内総生産(GDP)速報
値は、物価変動を除く実質で前期比0.9%減、年率換算で3.4%減
だった。マイナス成長は2四半期連続。』とのこと。但し、この数
字の見方については注意が必要です。
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【戦慄】2020年1-3月期GDP発表
以下引用。
さて、2020年1-3月期のGDP成長率(速報値)が発表にな
りました。
注意しなければならないのは、
1.日本経済は2019年10月1日の消費税増税により、19年
10-12月期の経済成長率が対前期比▲1.8%(年率換算▲7.
1%)と大きく落ち込んでいた。
2.今回発表される20年1-3月期は、↑この大きく減った19
年10-12月期との比較
3.日本経済の落ち込みは、20年4月以降に本格化した
という点です。
昨年10-12月期に「すでにGDPが減っていた」ために、コロ
ナ危機が始まったとはいえ、今年の1-3月期の対前期比の落ち込
み幅は欧米と比較すると「小さくなる」のです。
20年1-3月期は、欧州が悲惨なことになっているのは先日、解
説した通りです。ユーロ圏全体では対前期比▲3.8%(同▲1
4;4%)、最悪だったフランスが対前期比▲5.8%(同▲21.
3%)。
アメリカは対前期比▲1.22%(同▲4.8%)でした。
日本は、エコノミストの予測平均値が前期比▲1.1%(同4.
5%減)でございましたが、以前から使っていた日本経済研究セン
ターの値(対前期比▲0.8%)とエコノミスト平均の間でした。
対前期比▲0.9%。年率換算▲3.4%。(後略)
以上引用。
20年1~3期実質GDPを世界的に“数字だけ”比較すると、日本の
GDPの落ち込みは海外よりはマシですが、そもそもの話が、日本は
その前から滅茶苦茶落ち込んでいたんですよ、という話。
つまり、その前とは昨年10月の消費税増税から。
消費税率が10%は、殆どの方が認識ありますが、それがいつ引き上
げられたかを答えられる方となると、かなり少ないものです。
では、8%に引き上げられたのはいつか?となると、殆どの方が答
えることが出来ません(ちなみに2014年4月から8%)。
経済の認識なんてそんなものです、数字、データというもので、し
っかりと認識している人なんて殆どいません。
今回の20年1~3期実質GDPだけの数字を見せられて、「海外と比
べて日本はまだマシですよ」「コロナの影響も限定的ですよ」「日
本経済は優等生クラス」なんて言われても、そうなのかな?位の認
識なのではないでしょうか。
昨年の消費税増税とコロナ禍の影響が健康にも経済にも直撃してい
ることは、現段階では誰でも容易に想像できるでしょう。
しかし、時間の経過とともに、そして、コロナも収束していくと、
ちょっと前のことなどすぐに忘れてしまうものです。
しかも、何かが起こってすぐに影響が出るモノもあれば、ある程度
時間が経って影響が出るモノもあります。
何か起こってとは、今回でいえば、消費増税とコロナ禍。
経済に限っていえば、すぐに影響を受けた大打撃の3業種として、
「ホテル・旅館」「飲食」「アパレル小売」がありました。
それだけの業種で治まるはずもなく、大企業でさえ今では悲鳴を上
げている状況です。
そして、もちろん美容業界でも悲鳴が聞こえてきました。
コロナで全店休業の美容室が破産 創業30余年で10店舗、社員数80
名の横浜・キャネル
以下引用。
横浜を中心に美容室「Resistance」8店舗、エステ・ネイルサロン
「Cher eyelash」2店舗を展開する有限会社キャネル(横浜市戸塚区
/代表:鳥毛寿明)が、東京地裁より破産開始決定を受けた。東京
商工リサーチが2020年5月19日付で報じた。
報道によると、キャネルの年間売上高は約3億8000万円で、負債は
現在調査中。人件費や家賃などの固定費負担、競争激化から集客に
苦戦し、売上不振が続いていた。
新型コロナウイルスの感染拡大により4月末まで全店舗を臨時休業
していたが、休業による売上減が響き、事業再開の見通しが立たず、
破産するに至った。
なお、キャネルの公式サイトでは店舗数は9店舗となっている。
1988年(昭和63年)10月設立で、社員数は80名を数える。(後略)
以上引用。
これに対して私は以下のツイートをしました。
美容業界でもこういう話が・・・#美容室
— arusara (@arusara_jp) May 20, 2020
コロナで全店休業の美容室が破産 創業30余年で10店舗、社員数80名の横浜・キャネル https://t.co/fts8AzVRUB
名古屋の名店ギブソンズ破産 ピーク時から売上半減、コロナショ
ック受け止めきれず
以下引用。
名古屋を中心に美容室「Gibson’s」を展開する株式会社ギブソン
ズ(名古屋市中村区/代表:芦田寛次)が破産手続きに入る。
負債総額は約2億4800万円(2019年9月期決算時点)。すでに事業
を停止し、名古屋地裁への破産申請は弁護士に一任している。東京
商工リサーチが発表した。(後略)
以上引用。
これに対して私は以下のツイートをしました。
コロナ以前より兆候があった様子。コロナがトドメになったのかな?#美容室
— arusara (@arusara_jp) May 20, 2020
名古屋の名店ギブソンズ破産 ピーク時から売上半減、コロナショック受け止めきれず https://t.co/skiXnpiGD5
本格的な経済不況はこれからが本番だと思います
コロナが収束すれば経済はV字回復などあり得ません。
何故ならば、コロナ以前より経済は落ち込んでいたということ、そ
して、コロナ禍によりV字回復に必要な会社、企業、個人が既に毀
損しているかもしれないということ。
経済は、需要と供給のバランスですから、需要がいくらあっても供
給できなければ意味がありません。
かといって、“だからどうこう”と個人的には何もなくて、あると
すれば、どうやったらこのコロナ禍を生き残っていけるかだけです。
緊急事態宣言も全国で解除の方向に動いているのは事実ですが、解
除されてとしても自粛ムード自体はしばらく続くでしょう。
そして、自粛も次第に過去のこととなって・・・だとしても経済が
直ぐに良くなるということはないということです。
だからこそ、現段階からあの手この手、趣向を凝らし、試行錯誤を
積み重ね、失敗、足掻きながら前向きに仕事に取り組んでいこうと
思います。
中野剛志さん
目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】
中野剛志さん
全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】
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