クレームゼロは完全無欠ではない
新型コロナウイルス感染症対策を常に心掛け美容室に迷惑をかけな
いように営業活動を続けておりますが、中々エグイものがあります。
どんな店舗でも神経質になっているわけですから、気分を害さない
ように接するよう努めています。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
新規開拓も進めたいところですが、新規開拓は、ただでさえ嫌われ
る材料しかないので、コロナ禍で新規飛び込みセールスを行うなど
火を見るよりも明らかで、嫌われるために行くようなものです。
まあ、焦る気持ちは正直あるのですが、コロナ禍が収束するまで、
今は待つしかありません。
さて、営業は、自社のモノ・サービスを売り込まなければなりませ
ん。
売り込んだならば、更に取引額を増やすように取り組まなければな
りません。
営業をする中でありとあらゆる言葉が交わされます。
結局は、言葉を使って相手を説得・納得させていくのが営業。
その時につきまとうのが、相手からの「クレーム」です。
クレームを直接営業マンに言う方もいれば、会社にクレームの電話
を入れてくる方もいます。
このクレーム、所謂苦情ですが、営業マンでもクレームの出る人も
いれば出ない人もいます。
もちろんクレームは、出るよりも出ない方がいいに決まっています。
ですから、「起こり得るクレームは未然に防ぐ」ことが、クレーム
処理の鉄則であります。
営業マンの場合、起こり得るクレームが分かるようになるのは、経
験と勘によるところが多いのが実情なのではないでしょうか?
何を言ったらクレームになる、何を言わなければクレームになる、
というように、クレームをもらった経験が多ければ多いほど、その
経験は蓄積され、次回からはクレームをもらわないように営業をか
けていくようになります。
そして、実際にクレームをその場でもらっても処理を出来るように
もなります。
最近、クレームの多い若手営業マンの指導をしてほしいという依頼
がありました。
具体的にどんな内容のクレームかは聞きませんでしたが、社会人と
してのマナーだの言葉遣いだのというクレームだったようです。
早速、その営業マンと会って、少しだけ話しをさせてもらいました。
実際に会った感想は、中々の好青年でした。
クレームゼロには、二つの意味があると思います。
一つには、クレームをうけているがその場で処理をしている場合。
二つには、そもそも何も営業をかけていない。つまり、相手との摩
擦を避けている場合。
これを、仕事をしていないといいます。
クレームが出たというと、やはりあまりいい気持ちはしません。
この営業マンのクレームの内容がどんなものかはとりあえず置いて
おくと、クレームを受けているということは、仕事をしている何よ
りの証拠です。
もちろん何度もいうようにクレームの内容にもよります。
しかし、実際に営業先に足を運び、営業をかけないとクレームをう
けることもありません。
私からすると、まだ若いし、こういう場合のクレームはまったく問
題がないように思います。
後は、いい意味で要領さえ身に付ければいいだけの話。
つまり、経験を重ねていけばいいだけです。
最悪なのは、クレームを抑えてのゼロではなくて、何も仕事をして
いない場合のクレームゼロです。
クレームゼロといっても二つの意味があるのです。
悪い意味でのクレームゼロを放置しておくと、お客の心が離れてい
き、取引額が減少し、そして、他社のモノ・サービスに乗り換えて
いくことになります。
結果的に取引が無くなるにしても私はクレームを受けたりして、お
客との摩擦を恐れずに営業をした挙句ならば、それはそれで構わな
いと思います。
前進的、建設的な顧客の減少であり、次回は失敗しないように対策
を打てるようになるからです。
しかし、放置するクレームゼロは、何も得られるものがありません。
コロナ禍で美容室経営者は不安でたまらないはずです。
営業は、そこの気持ちを汲み取っていくこともまた営業の仕事なの
です。
さて、本田宗一郎さんの「会社のために働くな」にもクレームにつ
いて取り上げていますので紹介します。
以下引用。
お客さんは進歩する
世の中には、お客さんから何も苦情が出ないから、この商品はお客
さんに満足されているという人がいる。
これは大間違いだと思う。
もし大部分のお客がそれで満足しているとしても専門家というか、
それをつくっているものが満足するというのではおかしい。
専門家はつねに不満をもつべきだ。
また不満をもたなければ進歩はない。
ましてやお客の中の一人でも不満を感じたとしたら、その不満がど
ういうところにあったかを謙虚に聞き、それに答えるのが当然であ
る。
もう一ついいたいことは、現在クレームがなくても、お客さんのレ
ベルは日に日に進歩しているということだ。
一ついいものを見たり、使ったりするといままでクレームにならな
かったものがクレームになるということである。
人間の価値判断というものは、つねに比較対照の中にあって、これ
でいいという極限というか絶対値がないということである。
これが商品をつくるものにとっては、いちばんこわいことである。
クレームゼロは完全無欠ではない
お客さんからクレームがないと、技術屋というものは、完全無欠な
ものと思いこむ癖がある。
人間だれしも、自分のやったことはよく見たい、という気持ちがあ
るから無理もないが、これが危ない。ところが、よそがそれよりも
いいものをつくると、お客さんは簡単に乗り移る。
そのうえ、いろんな車に一つずついい部分があるとすると、あとか
ら出てくる車に、それが全部入っていないといい車だとはいわない。
お客さんというものは頭の中で、自分の都合のいい車を勝手に組み
立て、それが全部満足されないと感心できないというドライな進歩
性をもっている。
無茶といえばずいぶん無茶な要求だが、だからといって、お金を出
すのは向うだから、ソッポを向くわけにはいかない。
そういう意味で、お客はキングであり、絶対の権力をもっている。
それをわきまえないで、お客を馬鹿にすると、その企業は、世の中
から取り残される。
以上引用。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
【関連記事】
「先回り・気配り・気づき」
「答えは相手の頭の中にある」
「仕事のかくれみの」
コメント