美容室の事故はヘアカラーによるものが圧倒的に多い
今月2日のエントリー「外出自粛でホームカラーが人気!?」でも
指摘しましたが、ヘアカラーで最も注意しなければならないのは、
技術的な話云々ではなく、「アレルギー」です。コロナ禍で今まで
以上にホームカラーをされる方も多いとは思いますが、是非その点
を考慮してやっていただきたく思います。
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頑なに私は、ホームカラーと呼んでいるのですが、コロナ禍では世
間的に、セルフカラーが正解なのでしょうか?
そんな話はどうでもいいので以下をどうぞ。
ヘアカラー事故が財物賠償の61%を占める
以下引用。
「美容所賠償責任補償制度」事故分析
美容室の事故はヘアカラーによるものが圧倒的に多い。全美連が発
表した「美容所賠償責任補償制度」事故分析(対象期間は、2018年
9月1日~2019年8月31日)による。ヘアカラー事故は、身体賠償
事故では48件(事故件数に占める割合32%)、財物賠償事故では
151件(同61%)あった。
身体賠償事故件数は全体で150件、補償金額は1188万円。1件あた
りの賠償金額は79千円になる。財物賠償事故件数は全体で396件、
補償金額は1911万円で、1件あたりの賠償金額は48千円。
前年に比べると、身体、財物とも事故件数、補償金額、1件あたり
の賠償金額いづれも減っている。
身体賠償事故で1件あたりの賠償金額で多額なのは「断毛・脱毛」
の242千円、次いで「施設の欠陥による傷害」の166千円で、他は
10万円未満だった。財物賠償事故では「車輌・自転車の破損」で
111千円だった。
ヘアカラーの1件あたりの賠償金額は、身体50千円、財物21千円だ
った。
以上引用。
これに対して私は以下のツイートをしました。
カラー剤は化学薬品。染みない、カブレなりものを欲しがる気持ちもわかるが、人によってなるものはなる。だからこそ、手抜きにカウンセリングをしてはいけない。#美容室
— arusara (@arusara_jp) June 28, 2020
ヘアカラー事故が財物賠償の61%を占めるhttps://t.co/ZULawFCYRq
『カラー剤は化学薬品。染みない、カブレなりものを欲しがる気持
ちもわかるが、人によってなるものはなる。だからこそ、手抜き
にカウンセリングをしてはいけない。』
消費者庁は「アレルギー経験のない人でも、ある日突然症状が出る
ことがあり、頭のほか、顔や手にも現れることがあるので気を付け
てほしい」と注意を呼び掛けています。
とくに白髪染めは、一回染めたから大丈夫、というわけにはいかず、
繰り返し染める人が普通だと思います。
まったく白髪が気にならない人ならば問題はないでしょうが、実際
には、多くの女性、とりわけ40代後半以上となると、毎月のヘアカ
ラーは欠かせないはずです。
美容室に通うのか、ヘアカラー専門店に通うのか、それとも自宅で
ホームカラーをするのか、いずれにしても、ヘアカラー剤を使用す
るという点では、どれも同じです。
美容室だから安心、ホームカラーだから不安、ということはありま
せん。
消費者庁がいうように、ある日突然症状が出たり、過去にかぶれな
どの経験がない人も、体質や体調の変化でトラブルが起きることが
あります。
ですから、ヘアカラーをする前には、パッチテストを行わなければ
なりません(パッチテストとは、アレルギー反応が出ないかどうか
試す皮膚アレルギー試験のこと)。
現時点で出来るヘアカラーのアレルギー対策は、やはりパッチテス
トしかないと思うのです。
パッチテストは義務付けられていますが、生まれて初めてヘアカラ
ーをするならまだしも、美容室の現場では、実際にはパッチテスト
がされていることはありません。
例えば、ヘアカラーをしたことがあるが、それが他店だったとした
ら、その場合に美容室はどうしているでしょうか?
もちろんパッチテストをやっているというお店もあるでしょうが、
多くは今までに、とくにトラブルがなければ、そのままヘアカラー
をするはずです。
何故なら、パッチテストの結果が出るのが、48時間とされているか
らです。
お客さんにパッチテストだけ行って、「では、48時間後に来店して
下さい」とはとても言えないからです。
とはいえ、これだけ多くの人がヘアカラーをするようになり、しか
も、繰り返し行っている。
絶対にトラブルが起こらないことはあり得ないわけで、ならば、パ
ッチテストを毎回行うのか、それとも、コミュニケーションを取り、
お客の頭皮の状態を常々気に掛けるようにするしかありません。
どれだけコミュニケーションが取れているように思えても、実際に
トラブルが起こってしまえば、元の木阿弥。
ですから、ありとあらゆるクレーム処理を未然い行っておかねばな
りません。
クレーム処理の鉄則は、「起こり得るクレームは未然に防ぐ」です。
色味だけを打ち合わせる「手抜きカウンセリング」などもっての他
です。
何故なら、ヘアカラーのアレルギーはある日突然起こるものだから
です。
その日の体調、睡眠不足、頭皮の状態、ヘアカラーの頻度等他にも
上げたら切りがないと思うのですが、アレルギーを引き起こすであ
ろう原因を常に想定してカウンセリングを行う必要があるのです。
そして、最も危険なのは「この人は大丈夫」という傲りであること
は間違いありません。
中室牧子さん 津川友介さん
「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法
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