もし万が一の心の状態

コロナ禍でなければ個人的には新規飛び込みセールスやりたいとこ
ろですが、流石にこの状況ではただでさえ嫌われる材料しかない飛
び込みセールスが更に相手から嫌われて終わりそうなので、今のと
ころは大人しくしています。

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「未だに新規飛び込みセールスをやっているの？」なんて言われそ
うですが、私の周りの美容メーカー、ディーラーの営業マンは、飛
び込みセールスをどうやらやってないようなので、逆にチャンスか
なと思う次第です。


さて、今ではなんとなくですが飛び込みセールス自体には慣れが出
てきて、そこまでは“嫌だな”とは思はなくなりました。

最初の頃は、嫌で嫌でたまりませんでした。

もちろん、今でも好きというわけでもなく、いや、どちらかという
とまだ嫌いですかね。


まあ、好き嫌いの話は置いておいて、新規飛び込みセールスをやり
だした頃に思っていたことがあります。

お店に飛び込む前によく考えていたことが、「もし、話が出来たら
どうしようか？(何を話せばいいのか分からない)」ということが
ありました。

今では笑ってしまうのですが、当時はよく考えていました。

そして、これは更に笑ってしまうのですが、「もし、契約が取れた
らどうしよう」ということも考えていました。


飛び込みセールスに取り組めば取り組むほどに、まず、話せないし、
そして決まることもない、ということが嫌というほど分かるように
なりました。


何かしらの営業経験がある方は、なんともこの微妙な感じが理解で
きると思います。


話せたらどうしようとか、決まったらどうしようとか、何故かプラ
スに物事を考えていたというか、失敗することよりも成功すること
を恐れているような感じです。

成功するはずもないのにです。


ひょっとすると、失敗することよりも成功することを恐れているん
でしょうかね？


今はこの心理状態が理解できるのですが、このような状態は、自分
に都合よく、楽して良くなりたいとしか考えていないからなんだと
思います。


人間は、不思議なもので、「そこまでして成功はしたくない」とか
「自分が辛くない程度に忙しくありたい」というように、物事が都
合よく進むことばかり考えがちです。


多分ですが、多くの人間は今の所得にプラス5万円増えれば、と考
えていると思います。

会社員であれば副業でプラス5万円とか考えていると思います(残
業規制が開始されましたから)。

そう都合よくプラス5万円の収入が毎月毎月あるはずがありません。

美容室でいえば、VIP客がプラス5人増えればとか考えていたりし
ます。


プラス5万円収入もプラス5人VIP客も絶対に起こり得ません。


新規飛び込みセールスにしても同じことがいえていて、毎月2軒で
いいから決まらないかなぁ～と考えますが、この心の状態であれば
決まることはありません。

10軒決めようとしなければ1軒すら決まることもありません。

最初からテストで80点を目指していては、60点すら取れません。


先日も美容室のオーナーと広告について話していたところ、このオ
ーナーが「(広告をすることで)もし万が一忙しくなったら、私一
人ではさばけなくなるから」と言っていたのですが、まあ、本人に
は何も言いませんでしたが、「まず忙しくならないから安心して下
さい」と心の声で言っておきました。


この「もし万が一」の心の状態では、残念ながら成功することはあ
りません。


もっといえば、莫大なお金をかけて広告をやったとしても、忙しく
なる可能性はかなり低いのです。


お手軽に、そして都合よく成功する程世の中はそんなに甘くありま
せん。

私が知る限りの繁盛店美容室がどれだけ努力をしているか。


繁盛店も衰退店も同時に見れる私には、その差があまりにも分かり
過ぎてしまいます。


その差とは、即ち、心の状態です。





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