美容・化粧品業界のパーソナライズ化


今や美容室にとって予約サイトは必要不可欠な存在となっています。
これだけスマホが普及し誰もがスマホ経由で予約を行いあらゆる美
容室情報も確認できます。今後は益々予約サイト上に存在しない美
容室はこの世に存在しないに等しい扱いになっていくことでしょう。

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美容室が行う集客は、予約サイトとSNSの合わせ技が主流となって
います。

では、美容室に商品を卸す美容メーカー、ディーラーはどのような
販売戦略を講じているのでしょうか?

スマホアプリを使った例を今回は紹介したいと思います。


望月智之さん「2025年、人は「買い物」をしなくなる」



以下引用。


ロレアルがARの企業を買収したワケ


美容・化粧品業界でも、パーソナライズ化の動きは活発だ。

フランスに本部を置く化粧品最大手のロレアルグループが、2019年
5月から北米で開始した「Color&Co(カラーアンドコー)」は、一
人ひとりに合ったヘアカラーを届けるサービスだ。

Color&Coを利用するユーザーはまず、ビデオチャットでプロのスタ
イリストに相談をしながら、髪質の診断を受けることができる。さ
らに、その診断結果をもとに調合されたヘアカラーキットが自宅に
届けられる。いわば、ヘアカラーのオーダーメイドのようなものだ。

これまでは店頭でヘアカラーを買っても、色が明るすぎたり暗くな
ったりと、美容室で染めるような満足感は得られなかった。一人ひ
とりの髪質や髪の太さなどにより、同じヘアカラーを使っても染ま
り方が違うからだ。そこでロレアルは「商品の種類を増やす」ので
はなく、「パーソナライズ」という形で対応したのである。

同社が2018年にAR(拡張現実)の技術を持つカナダのModiFace(モデ
ィフェイス)を買収したのも、このパーソナライズ戦略の一環とい
える。

ロレアルというと、これまで美容関連の企業を次々に買収し、多様
なブランドを展開してきた企業だ。IT系のModiFaceの買収は異例で
あったが、これはスマートフォンアプリによるメイクシミュレーシ
ョンのサービスを展開したかったためだとされる。同社が持ってい
た技術により、スマートフォンの画面で、自分の顔写真にロレアル
の化粧品やヘアカラーを「試着」していく。ユーザー自身で、自分
に最適な商品を見つけてもらう
というわけだ。


以上引用。



紹介した内容には背景がありまして、その一つが「パーソナライズ
という流れです


モノが溢れている時代であり、しかもSNSで他人の生活が可視化さ
れています


そんなとき多くの若者を中心として、周りと同じようなモノではな
く自分だけのモノを欲しがるようになっているようです。

完全オリジナルではなくて、メーカーを利用したオーダーメイド型
といえばいいのでしょうか。

そして、販売を促進させているのは企業ではなくいち個人なのです。

それを「インフルエンサー」と呼びます。


つまり、個人がメーカーになる時代であるといっても過言ではあり
ません。


今回紹介したロレアルのスマホアプリが提供されるようになれば、
今までは試着という概念すらなかったものがデジタルの空間で可能
となります。

元々が商品、サービス購入では「失敗したくない」「損をしたくな
い」という心理が働きます。

そこで大きな力をもっているのが、いわゆるレビュー機能、即ち、
口コミです


実際に体験しないと分からないものでも口コミを利用することで、
最小限に失敗を抑えられるようになります。


化粧品、ヘアカラーといった本来は実際に試してみないと似合うか
どうかが分からないものでもテクノロジーによりそれが試す前から
判断できるようになるというわけです



化粧品メーカーがIT系の企業を買収する時代とはそういうことなの
でしょう。





山本康正さん「次のテクノロジーで世界はどう変わるのか」





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