あらゆる企業がサービス業になる!?


7月10日のエントリー「美容・化粧品業界のパーソナライズ化」に
おいて、フランスに本部を置く化粧品最大手のロレアルグループが、
スマートフォンの画面で、自分の顔写真に化粧品やヘアカラーを試
着していくという、スマートフォンアプリによるメイクシミュレー
ションのサービス展開について取り上げてみました。

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というわけで、国内でも似たような動きがあるようです。

進化するバーチャルお試しメーク、動く顔にも!

以下引用。


資生堂は自社の電子商取引(EC)サイト「ワタシプラス」に、ア
イシャドーや口紅などを試せる機能を搭載する。同サイトのリンク
先であるシミュレーションページで写真にメークを施せる。資生堂
ジャパンDX推進部ジャパンテクノロジーハブグループの増田卓矢
氏は「通常のシミュレーションと違いリアルな塗布感がある。グラ
デーションや質感など再現度が高い。店頭で試しているような感覚
で買い物ができる」と胸を張る。

スマートフォンアプリケーション(応用ソフト)「カラーシミュレ
ーション」を使えば動いている顔にメークができる。試したい商品
を自由に選べるほか、肌の明るさから似合う色を提案するカラーセ
レクト機能もある。

同アプリはワタシプラスとつながっており、気に入った商品はカー
トに入れて購入できる。店頭では到底できない数のバリエーション
を試せるというバーチャルの利点が生きるという。今年の母の日は
ワタシプラス内の特設ページに母の写真をアップロードすると、似
合う口紅の色を提案してもらえるキャンペーンを展開。プレゼント
選びに貢献した。

この“提案機能”は活用範囲が広がる可能性があるという。増田氏
は「シミュレーションの前後を大切にしたい。購入した製品の使い
方を提案する機能も検討中だ」と明かす。

同社の肌診断アプリ「肌パシャ」もワタシプラスとつながる。EC
でありながら店舗での購入に引けを取らない情報量を提供する。商
品にとどまらず、多くの“体験”もオンラインで提供していく。
(門脇花梨)


以上引用。


これに対して私は以下のツイートをしました。




気がつけば、化粧品やヘアカラーを「試着」できるようになって
 いるという
。』



今までなら試着が可能でなかったものがテクノロジーの進歩で仮想
的に現実のものとなってしまいました。

化粧品・ヘアカラーを実際に施すことなく事前に似合うかどうかを
判断できる。

消費者側からすると、買ってみて使ってみてダメだったという「失
敗」がかなり軽減されます



では、企業側としてはどなるでしょうか?


消費者がどのような状態にあって、これから何をしたいのかを正確
に、素早く、そして徹底的に熟知することが可能
になります。

そして、消費者の考えていること、欲求をもっとも知ることができ
るのが、スマホアプリから取得されるであろう「データ」にほかな
らないのです



消費者のニーズを知る上で現代において欠かせない、というかもっ
とも価値のあるものが企業にとっては「データ」なのです



これからの時代に消費者に提供する価値の源泉は、ハードウェアで
もソフトウェアでもなく、データに基づくサービスやリコメンデー
ション
であると言われています。

あらゆるデータが取れる社会が到来すると、データをもとに消費者
の望むサービスを提供しなければ、受け入れられなくなっていくで
しょうし、企業は生き残れないのです。

そのような世の中の流れがあるからこそ、ロレアルにしろ資生堂に
しろテクノロジーを駆使したサービスを提供しようとしているので
す。


2011年1月に公表された世界経済フォーラムの報告書「パーソナル
データ:新たな資産カテゴリーの出現」には、次のようなフレーズ
が書き込まれています。


パーソナルデータは、インターネットにおける新しい石油である


20世紀のハードウェア中心の時代を牽引した原動力が石油だとすれ
ば、21世紀のソフトウェアの時代を牽引する原動力はデータに変わ


このフレーズにはそんな意味が込められています。


そして、これからの時代では、「あらゆる企業がサービス業」への
転換を迫られています


資生堂にしても化粧品をつくり販売するだけでは生き残っていくこ
とが困難だと気づいているからこその「ワタシプラス」なのです。



ちなみに少し古い記事ですが、以下もその流れを十二分に意識した
ものです。参考までに。

顔写真を撮ってアップするだけ!コーセーの似合う色が分かるサー
ビスの狙い






望月智之さん「2025年、人は「買い物」をしなくなる」




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