自分だけ良くなりたいのでは共感どころではない


『道徳よりも法律、すなわちルールが最優先される社会。いわば、
ルール至上主義が今の世の中を包み込んでいます。森田健司「なぜ
名経営者は石田梅岩に学ぶのか?」より』。ルールが最優先されて
いる世の中にあって、ルールを守らない人に本当に必要なものは、
何だと思いますか?

人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。




「美容室専売品」のシャンプーなど 転売を隠すため製造番号を消
して販売 美容室経営者を書類送検


以下引用。


品質管理のために必要なシャンプーなどの製造番号を違法に消して
販売したとして、美容室を経営する男が書類送検された。

医薬品医療機器等法違反の疑いで書類送検されたのは、神戸市で美
容室を経営する29歳の男。警察によると、男は、今年1月から6
月、シャンプーやトリートメントの「製造番号」を除光液で消し、
インターネット上で大阪府内の女性ら4人に販売した疑いがもたれ
ている。

シャンプーなどの製造番号は、製品に問題があった場合に流通先を
調べる目的で記載が義務づけられている。販売されていた商品は、
メーカーが「美容室専売品」としているもので、男は、転売を隠す
ため製造番号を消していた。

男は、警察の調べに対し、「月平均で600万円くらい売り上げて
いた」と、容疑を認めているという。


以上引用。


これに対して私は以下のツイートをしました。




メーカーも憤慨しているでしょうが、メーカーとの契約をキッチ
 リ守っているサロンはもっと憤慨しているはず。サロンが店内で
 必死になって売ってくれているからこそネットでも売れるのよ
。』



まあ、この手の話は昔からよくあることです。

今回は、美容メーカーとの契約を無視した美容室の不正の問題です
が、美容ディーラーにしても横流しをやっていたりしています。

結論から申し上げますと、そのようなやり方は、長続きしません


美容室専売品を謳っている美容メーカーは多いのです。

美容室のネット販売を規制して、あくまでも美容室に足を運んでく
れたお客のみに商品を販売してもらっています。

そのやり方が「現代的ではない」「合理的でなない」という指摘は、
実は頓珍漢で、そんな事など百も承知で美容メーカー側はそのやり
方を選択しています



うちの会社にしても美容室専売品であり、ネット上で販売していま
せん。


もちろん、商品をとにかく販売したいのであれば、美容室に商品を
卸すよりもドラックストアに卸した方がその確率は上がるでしょう。


美容室専売品に拘るメーカーはどこも同じように考えることだと思
うのですが、それはどんな良い商品であってもクレームは起こる
いうことです。

メーカーは、自社商品に誇りをもっています。

しかし、それとは別次元の問題で、商品を使ってもらう美容室にも
消費者にも正しく使って頂かなければ、正しい結果も出ません


ですから、メーカーは、美容室との共同作業で商品を売らなければ
ならないのです


メーカー側の取り組みとして、美容室には商品に関して勉強をして
もらう必要があります。

美容師アルアルですが、「私が使ってみたから」という販売方法な
どまったく無意味で、使えばすべてが分かることなどあり得ません。

もし、アレルギー持ちの人が使ったらどうなるか、髪に異物が付着
している人にはどのように勧めるべきか、パーマ、ヘアカラーを他
店でやった方が来店した場合にはどうするか等々、美容師一個人が
使っただけで分かるものではありません。


どんなに良い商品であったとしても髪の条件によって出てくる答え
が違ってきます


どんな髪にも無条件で対応する商品などそれこそあり得ません。


だから、美容室と一緒にメーカーもディーラーも勉強しなければな
らないのです。

そして、少しずつ理解を深めていき、お客にも勧めるようになって
いくのです。

そういった地道な努力の積み重ねがあって、やっと商品をお客に買
ってもらうようになるのです。

そうやって美容室が必死になって販売をしてくれたお蔭で商品の認
知度も上がっていきます。


勉強した美容室は「美容室専売品でありネットでは販売されていな
い」と商品の説明をします。

ところが、それがネット上で販売されているとどうなるか?

認知度があるし値引きされていたりするとどうなるでしょうか?


今まで必死に勉強を行い一人一人丁寧にお客に説明してきた美容室
はどう思うでしょうか?


それは、メーカーにしても同じです。


ルール至上主義が問題視されている世の中ですが、そのルールすら
守らない人間をお客が支持してくれるでしょうか?


商売は、お客から支持されて成り立ちます

それは、お客からだけではなく、従業員にしても取引先からも支持
されなければなりません。

何をもって支持をしてくれるかは人それぞれでしょうが、私が心掛
けているのは、「共感」です


多くの人々が共感し、称揚する仕事でなければ、本当の意味で商売
としては成り立たないと思うのです




最後に以下は、メーカーのコメント付き関連記事です。

『“中身が別物の場合も…”メーカーが頭悩ます『高級シャンプー
 転売問題』警察も捜査』






森田健司さん「なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか?」




山口周さん「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営
における「アート」と「サイエンス」」





人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。




【関連記事】
経営者としてやるべき事をやる努力

「自分さえ良ければ」はマズイ

非常時こそ人間性が顕われる

コメント

非公開コメント