美容室が本来売るべき商品とは


美容の仕事は、人がやるものであって機械を使った量産体系を取れ
るものではありません。つまり、機械がやるのであれば量産体系を
取れるので価格を下げることが出来る。しかし、人がやるにも関わ
らず価格を下げてしまったのが、現在の美容業界であります。

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美容業界で「技術の安売りが流行する」とは、自分で自分の首を絞
める行為に等しいのです。

では何故、「技術を安売り」する必要があったのでしょうか?


それは、美容室でパーマをかけるという行為、つまり、パーマが時
代のニーズから外れて、消費者から完全に飽きられてしまった
から
です



「ばばパーマ」はパーマネントの大黒柱

以下引用。


急速にマーケットが縮小する理美容のパーマネント市場だが、そん
な中でも市場を支えているのがいわゆる「ばばパーマ」といわれる
高齢女性のパーマだ。「家計調査」(二人以上の世帯)「世帯主年
齢階級別」によると、「70歳以上の世帯」が平均を63%上回り、他
の年齢層を圧倒している。

他の年代層はすべて100(平均)に達していない。「70歳以上の世
帯」女性がパーマネントは美容室にとって貴重な存在といえる。


全体=100
29歳以下 24
30から39歳 29
40から49歳 57
50から59歳 97
60から69歳 90
70歳以上 163
(名目ベース、以下の数値も)


「世帯主年齢階級別」は2015年の調査でも同様の傾向がみられる。
しかし、2015年から2019年の4年間で、パーマネント代の支出金額
は25%と大幅に減少した。とくに「30歳から39歳」は44%、「29歳
以下」は38%と若い世帯の減少幅が大きい。
平均価格(パーマ料金)は4年間ほぼ変動がなく、購入数量(利用
回数)の減少がそのまま支出金額の減少につながった。「パーマ離
れ」である。

理美容のパーマネント市場にあって頼みの綱ともいえる「70歳以上」
も2015年から2019年にかけて30%ほど減少しているが、それでも支
出金額では「29歳以下」の6.8倍ある。「30歳から39歳」の5.6倍
になる。

高齢女性もおしゃれを楽しみたい。しかし若い人と違い、薄毛や軟
毛など髪に悩みを抱える年代の女性にとって、パーマネントはボリ
ュームアップしながらおしゃれが楽しめるメニューとして支持を集
めているようだ。
「ばばパーマ」、侮るなかれ。高齢女性の悩みを解消しながら、お
しゃれが楽しめるヘアスタイルとして提案したらどうだろう。


以上引用。



今でもですが、美容室の主力商品(技術)はパーマです。

その主力商品の売れ行きが悪いわけですから、当然ながら美容室の
経営は厳しい
のです。

逆にいえば、記事にあるようにパーマ比率が高い美容室は、経営的
にも安定しています。


繰り返しになりますが、美容業界の流行は技術の安売りです。

つまりそれは、本来ならば価値の源泉でもあった自らの技術を切り
売りするようなやり方で経営を安定させている
に等しく、一旦それ
をやってから業界全体が盛り返すようなことは、個人的にはあり得
ないと思っています



よく言われていることですが、「原点に立ち返る」というものがあ
ります。

美容室が本来売るべき商品は、「ヘアースタイル」です

カット、パーマ、ヘアカラーはあくまでも、スタイルを造る手段で
しかありません。

目的は、お客の希望する「ヘアースタイル」を造り、そして提供す
ること。

個別の技術メニューに囚われず、そして、その時々での美容のニー
ズを掴む努力
をやれば、パーマに依存しなくても、まだまだ美容室
は伸びると私は確信しています



コロナ禍で、たった一人のお客の有難さを嫌というほど思い知らさ
れた美容室は少なくないと思います


平時は、お客が来店してくれることに有難さを感じているものの、
どこかで当たり前になっていたはずです。

オープン当初の感覚、つまり、たった一人のお客の有難さ、そして
感動を再び思い起こさせてくれたのがコロナ禍なのかもしれません。

ならば、美容室で技術を提供すること以上に、一人一人のお客と丁
寧に向き合い、手間暇を惜しまないことこそを大切にしなければな
りません


それが「原点に立ち返る」にほかなりません





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