人時売上高とLTV
パーマのニーズが落ち込んでいる現在、美容室で単価が取れるもの
といえば、カット&カラーに他なりません。しかし、ヘアカラー専
門店とホームカラーによって美容室は、かなり苦戦を強いられてい
るのもまた事実です。
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コロナ禍では、ホームカラーを一時的にする方が増えたといいます。
コロナ禍が明らかな形で収束したならば、美容室にヘアカラーを行
う人も戻ってくるかもしれませんが、現状では、そのままホームカ
ラーという方も少なくないのかもしれません。
というように、ヘアカラーを取り巻く環境が刻々と変化するので、
毎月というか定期的に美容室で髪は染めるものという考えが通用し
なくなってきています。
美容室は以前からもそうでしたが、単価をいかに上げるかに拘りを
見せます。
カット、パーマ、ヘアカラーの基本メニューに何かしらのオプショ
ンメニューを“付けよう付けよう”としてきます。
そして、単価アップの犠牲となっているのが、VIP客なわけです。
これは、単に美容室側からすると話をしやすいからといった理由な
だけで、お客側も付き合い程度で一度や二度はするのですが、これ
が続くようなら、もちろん失客してしまいます。
例えば、カット専門店というものがあります。
今では1000円カットではなくなりましたが、ここは10分で1000円
の世界です。
となると、時間当たり6000円ということになります。
これを、人時売上高というのでしょうか。
(補足)
人時売上高
従業員1人の1時間当たりの売上高のこと
人時売上高=売上高÷総労働時間数
先日も美容室でこのような話になったときに、「うちは、人時売上
高は30分で2000円に設定している」とかいっておりました。
まあ、それはそれで悪くないのですが、このような話がすぐに美容
室から出てくることを考えると、来店率、失客率という考え方は、
二の次、三の次なんだろうと思わずにはいられませんでした。
結局は、いかに単価を上げるかを考えているだけなんです。
先日、LTVとうい言葉を初めて聞きました。
(補足)
LTV(Life Time Value)
一人の顧客が、特定の企業やブランドと取り引き開始から終了ま
での期間内にどれだけの利益をもたらしたかを算出したもの
これって、美容室に当てはめて考えると、そのお店に「どれだけ長
く通い続けるか」ということですよね。
「沢山お金をお店に落としてくれる」「毎月来店してくれる」とい
うように、何をもって“いい”お客とするかはお店次第です。
美容室によっては、初めからお客は「流動的なもの」とする向きも
あるようです。
それならそれで、流動的な受け皿となるお店づくりになっているか
というと、そうでもなかったりします。
確かに、一人のお客から高単価が得られるのであれば、それはかな
り魅力的でもあります。
しかしながら、単価がそこまでなくても、3年、5年、10年と来店
してくれるお客の方が、比べるものではありませんが、価値がある
ように私は思います。
1回の来店で1万円使う人がいて、年間では3回しか来店しない。
1回の来店で3000円使う人がいて、年間12回来店する。
どちらが良い悪いの話がしたいわけではありませんが、「LTV」な
る言葉が登場したということは、そこにそれなりの理由があるから
なのでしょう。
人時売上高にしろLTVにしろ、結局は結果というか一つの考え方で
しかありません。
根本的に、美容の技術によって「お客をいかに喜ばせるか」という
考えがなければ、お店が繁盛することはないでしょう。
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