何故、既存客の引き継ぎが難しいのか?
どんなお店でも会社でも、それなりに成り立っているのは、そこに顧客の存在があるからです。顧客、つまり既存客がいてくれるからこそ、お店でも会社でも、存続できます。最近、私は、営業において既存客の引き継ぎがどれだけ難しいかを改めて思い知らされています。
思い知らされているのは、実は自分ごとではありませんで、私の指導する営業マンのことでありまして・・・
営業における既存客の引き継ぎ業務は、新規客を自らつくったことがなければ、困難を極めます。
困難というよりも無理だと思います。
何故、お客となってくれたのかという土台の部分がどのようなものであるかがわからないからです。
この土台の部分こそが新規客を獲得した経験がなければ理解できません。
たった一人の人間がお客になることがどれだけ過酷で大変で困難を極めるかを知らないからです。
お客というものは、とんでもなく簡単に失客します。
たった一言で。
たった一言、不用意な一言が原因で失客を招いてしまうのです。
お客の大切さや有り難さを真に理解するには、新規客を自らがつくっていかなければなりません。
大変さが分かるからこそ、滅茶苦茶面倒だからこそ、もう二度と辛い思いはしたくないので、必死にお客をフォローするのです。
かくいう私自身もその意味が腹の底から理解できた気がするのは、つい最近のように思えます。
同じ会社の営業マンでもここは非常に差が出るところだと思います。
私が指導する営業マンは、元々用意された、もっと言えば、誰かがつくってくれたお客相手に営業をしてきた人間です。
自分で新規客をつくった経験が全くありません。
美容室でも「お客がつかない」美容師がいるといいます。
そういう美容師は、独立することは無理でしょう。
それと同じように営業マンでも「お客をつくれる」かどうかは非常に重要であり大切な部分です。
今回、不幸なことに「お客をつくれる」がない営業マンが既存客を引き継ぐことになり、起こり得ないようなクレームと失客の嵐が会社に起こり、私の出番となりました。
そしてタイミングが悪いことにコロナ禍。
営業での既存客のフォローを口で教えるよりも、実践で新規飛び込みセールスをやらせて結果を要求する方が遥かによいのですが、それも思うようにできません。
新規飛び込みセールスなど、ただでさえ嫌われるだけなのに、コロナ禍でやってしまえば、更に嫌われてしまいます。
結果の要求されない仕事など仕事ではなく、もちろん営業でもありません。
仕事をすることに何かしらの結果が伴うということすらも知らない営業マンを指導することとなり、もやは罰ゲーム以外の何物でもないなと感じている今日この頃であります。
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