その後のコロナ禍での理美容室の経営取組事例
8月13日のエントリー「コロナ禍での理美容室の経営取り組み事例」では、2020年4~6月期の「理美容室の経営取り組み事例」を取り上げ、緊急事態宣言発令中ということもありその殆どが、経営取り組みというよりも新型コロナウイルス感染症の感染予防策への取り組みを工夫している理美容室が目立ちました。今回は、2020年7~9月期の「経営取り組み事例」を紹介します。
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コロナ対応、SNS・ネット予約など
以下引用。
理美容業の経営取り組み事例
日本政策金融公庫が2020年11月6日に発表した「生活衛生関係営業の景気動向等調査結果」(2020年7~9月期)「経営取り組み事例」によると、コロナ対応、SNS・ネット予約、キャッシュレス、割引料金、クラウドファンティングなど、さまざまな経営努力を行っている。
理容業
・新規顧客獲得のため、ホームページとSNS を開設し、インターネット予約を充実させるとともに、ガイドラインに沿った感染防止策の実施状況についても周知している。(青森県)
・コロナ禍で客足が遠のくなか、施術時間短縮のセットメニューとして顔そりや洗髪を省略した割引料金コースを設けたことで、感染リスクをできる限り避けたい高齢者に支持されている。(青森県)
・密を避けるためパーテーションや手指のアルコール消毒液の配置、空気の消毒用加湿器の設置、マウスガード・マスク着用の義務化等、ガイドラインに沿った感染防止対策を講じている。(群馬県)
・昨年からインターネットでの宣伝に力を入れてきた効果で、今年になって毎月20人以上の新規のお客様が来店するようになった。新しいカット技術やスタイルを取り入れたことも売上増加に影響しているようである。(福井県)
・クラウドファンディングを活用した資金調達を行い、感染防止対策のため店内改装等を実施するともに、来店喚起のため一部施術を値下げする料金改定を行った。(鳥取県)
美容業
・コロナ禍で取組みが遅れたクレジットカードやアプリなどのキャッシュレス決済を導入した。チラシによる周知に取り組んだ効果もあり、新規客の確保に繋がった。(山梨県)
・ヘッドスパや新しいトリートメントの開発など、エイジングメニューを導入した。来店客数が制限されることから、メニューを増やしサービスと客単価の向上に取り組んでいる。(兵庫県)
・アルコール手指消毒、スタッフ全員のマスク着用、窓開放による換気の徹底、施術毎のセット椅子除菌清掃、タブレットのデジタル雑誌の導入等の感染防止への取り組み内容を、ポップや SNS を通じて情報発信している。 日々のミーティングを通し、スタッフの感染防止への意識を高める ようにしている。(徳島県)
・新型コロナ対策として、手指、道具類、動線等の消毒に加え、県美容組合で開発したお客用の「ゴムなしマスク」等で衛生管理を徹底し、安心・安全な空間の状況をユーザーに「見える化」した。(宮崎県)
以上引用。
4~6月期の「理美容室の経営取り組み」の殆どが感染予防策でしたが、7~9月期はさすがにそれ以外の取組みが目立ちます。
キャッシュレス決済は、衛生上もさることながら消費者の利便性も兼ね備えたものですから、本来であればコロナ云々以前より導入すべきだと個人的には思っておりました。
よくあるのが、「うちのお客にはキャッシュレス決済をする人はいない」という理由でキャッシュレス決済導入を見送る美容室が圧倒的に多いのです。
ところが、コロナ禍。
美容室が「うちのお客は」と勝手に決めつけていた、まさにそのお客が実はキャッシュレス決済を利用したがっていたことが分かり、慌てて導入した美容室も多いのではないかと思うのです。
形だけの感染症対策ならば誰でも出来るわけですから、日頃よりお客が「クレジットを利用できたら」「キャッシュレス決済を利用できたら」という声なき声を聴き取れなかった美容室が炙れ出された感じなのではないでしょうか。
キャッシュレス化は感染症を防ぐ対策の一つにもなり得ることを分かっている人間からすると「感染症対策バッチリです」という美容室に限ってキャッシュレス決済を導入していないとなると、まずその美容室を利用することはありません。
新型コロナウイルス騒動によって、皮肉にも多くの人が硬貨やお札を使わなくなりました。
どこのどいつか分からない人間が、何十人、何百人と触った硬貨やお札は、はっきり言ってかなり汚い。
実際に、お金のせいで新型コロナウイルスの接触感染は起こるといいます。
これまでに頑なに「現金主義」を貫いてきた年長者層も徐々に意識が変わりつつあります。
レジで現金を扱うお店は、衛生管理の意識が低くて危険だとする向きも多少出てきているようです。
経営の取り組みとは、本来こういうことだと思います。
本質的には、世の中の流れを掴み、そして消費者のニーズにいかに応えていけるかどうか。
とはいうものの依然としてコロナ禍であり厳しい状況が続ているのも確かです。
こちらの方も期待したいところではあります。
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しかしながら、期待ばかりしていても始まらないので希望を捨てずに、今出来ることに集中して取り組むしかありません。
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