コロナ禍をチャンスに変えるために
全国に25万軒以上存在する美容室。価格競争、集客のために多額の広告費をかけたり、長時間労働であったりと、美容室経営を継続させる難点は尽きません。昨年10月には消費増税があり、今年はコロナ禍。そん中にあって安定して美容室を経営していくにはどうすればいいのでしょうか?
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コロナの判断で、まだら模様の業況判断
以下引用。
理美容業の業況判断理由
日本政策金融公庫が2020年11月6日に発表した「生活衛生関係営業の景気動向等調査結果」(2020年7~9月期)「業況判断理由」によると、コロナの影響の継続、あるいはコロナからの回復と、好転、悪化が入り混じる、まだら模様の業況判断だった。
理容業
好転(今期)
コロナ禍で我慢されていたお客様の外出機会が増えているようで、短髪カットや整髪を希望されるお客様が戻りつつある。(兵庫県)
悪化(今期)
夏祭りの中止やお盆の帰省自粛など、地域での外出機会は増えていないようで、利用頻度の低下に伴う客数の減少が続いている。(青森県)
悪化(今期)
お客様の外出自粛ムードは根強く、来店頻度の低下による客数減が今なお続いている。(千葉県)
悪化(今期)
固定客でもあるお年寄り客は、感染への不安から、月1回から2か月に1回へと来店頻度が減っており、売上は落ち込んだままである。(広島県)
好転(来期)
新しい生活様式が日常化するなか、人の動きも平時に戻りつつある。予約制導入で売上見通しができるようになり、営業日数や時間との調整による経費削減も可能になった。(愛媛県)
悪化(来期)
新型コロナの影響により来店サイクルが長くなっていることや、特に高齢者は新型コロナが心配で来店しにくくなっている。(福島県)
美容業
好転(今期)
県内の新規感染者数が落ち着き、国のGoTo キャンペーンの開始で外出する機会が増えたことや、暑さ続きでカットやヘアケアへの需要増に支えられた。(石川県)
悪化(今期)
結婚式や花火大会等のイベント中止で着付け需要がなくなり、髪のセットやカットも感染リスクから利用頻度が低下するなど回復の兆しすら見えない。(茨城県)
悪化(今期)
近隣の病院でクラスターが発生したことから、外出自粛のムードが拡がり、5月以降落ち込み幅が拡大している。(神奈川県)
好転(来期)
8月からの全国的な感染再拡大が落ち着いてきており、客足は戻りつつある。10 月から本格的な行楽・観光シーズンに入ることから、外出機会の増加に伴う美容ニーズも増えてくる。(三重県)
好転(来期)
観光・行楽で消費者の外出機会が増えていく季節に入り、美容需要も高まってくる。感染拡大防止策の取組みを広く知ってもらうため SNS 等で発信していく。(山口県)
悪化(来期)
冬に向け感染拡大への心配から、地域内では外出自粛がまだ続くと思う。イベントや結婚式、パーティー等の中止が相次ぎ、サロンへ出向く回数が減少している。(愛知県)
以上引用。
記事を読むと、確かに「好転、悪化が入り混じる、まだら模様の業況判断」となっています。
コロナ禍は誰にでも等しく降りかかる災難ではありますが、状況の差が生じるのは、お店の経営努力の差と言ってしまえばそれまでですが、やはり大きく影響しているのは「店舗ごとに抱えるお客の層」が影響していて、それが如実に表れているように思います。
売上にモロに影響を与えるのは、やはり固定客(VIP客)の存在です。
パレートの法則で説明される、「2割の主要な顧客が8割の売上を支える」というものがあります。
ほとんどの産業が、この仕組みで動いており、レストラン、飲料、アパレル、アミューズメント施設、もちろん美容室も。
美容室の売上の大半を占めているのは、固定客である20~30%。
2割の主要な顧客である、固定客をいかに掴むかが、どんな産業でも“要”となります。
2割の固定客の年齢層が高ければ高いほど、その方々はコロナ禍では外出自粛するわけですから、美容室の売上はガタ落ち。
お店によっては各種イベントに依存しているところもあるでしょう。
冠婚葬祭も自粛、規模縮小となれば、婚礼中心として売上を上げている美容室は当然ながら売上はガタ落ち。
オシャレをするタイミングが減少しているわけですから美容室への来店理由が“身だしなみ”だけとなってしまいます。
オシャレとは、ある意味では、わざわざ出かける理由(各種イベント)と披露する場所があるからこそおこなうものです。
イベントもなければ披露する場所もないのですから、美容室がヒマになるのは当然といえば当然です。
「コロナ禍だらか売上が下がる」というような大雑把な把握ではなく、自身のお店のお客の年齢層、来店理由が何であるか、今後取り組むべき課題は何であるのかといった細かい分析が出来るチャンスであるとコロナ禍を捉えた方が建設的ではないかと思います。
また、自粛が緩和されることにより徐々に人の動きも戻り出せば、なんとなく売上が戻っていくので、それこそ分析をしようとうは思わないでしょう。
となれば、「わざわざ行く価値のある店舗」になるために何を取り組むべきかなど考えることもしない。
売上が回復してくれることは素直に嬉しいですし有難いものです。
しかしながら、冒頭にも書いたように美容室はコロナ禍以前より過当競争を強いられており安定して経営していくことが困難です。
感染防止のために人と人との接触を減らすことが「ニューノーマル」となりました。
こういった変化は、嫌だからといってすべてを拒絶することもできません。
最初は、受け入れないようにしている人でも、いずれその中に取り込まれていき、良くも悪くもそれがやがて当たり前となる。
ただ、この流れに完全に身を任せてしまうのは危険が多いのではないかとも思います。
かといって、抗っていては時代に取り残されてしまうでしょう。
大切なことは、常日頃より情報を集め、情報に基づき自分の頭で思考し自分なりの考えを持つこと、そして変化をつかみ変化に柔軟に対応できるように取り組んでいくことかと思います。
これは何も美容室のみの問題ではなく、当然ながら美容メーカー、ディーラーの問題でもあります。
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