続 蓼食う虫も好き好き
前日のエントリー「蓼食う虫も好き好き」で『多様な価値観やニーズが混在する社会では、想像もしないモノやサービスが売れたり、とても理解できないような相手ともコミュニケーションを取る必要性も出てくる。ここに、共感という概念を持ち込むと、共感を得られない人とは仕事や取引が出来ない事態に陥ってしまいます(それでも構わないと言う人もいるでしょうが)。』
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と書きました。
これを書くことに至った大きな理由として挙げられるのが、日本が抱えている課題である「人口減少」というものがあります。
ご存知のように、日本は世界に類を見ないほどの少子高齢社会であり、しかもそこに長寿化が加わります。
『少子高齢、人口減少、長寿化』
上記の課題にどのように取り組んでいくのかが日本にとっては、命題となるわけです。
当然ながら日本で生きていく事しかできない私などは、決して他人事ではありません。
コロナの感染拡大が進行していますが、コロナ禍にあっては、感染防止のために人と人との接触を減らすことが「ニューノーマル」となり、消費が大きく消失しました。
これは、人口減少後の国内マーケットの縮小を想起させるものです。
消費者、即ち「売る相手」が今後大きく減っていくのが、他でもない人口減少というわけです。
ちなみに、2040年の日本はどうなっているでしょうか?
九州・沖縄・山口の規模の消費者が消失するとされています、その数なんと1500万人以上です。
総人口の3分の1以上は高齢者となり、20~64歳人口が現在の東京都と同規模人口で不足するとされています。
以上の数値は、河合雅司さんの「未来を見る力(人口減少に負けない思考法)」から引用させてもらっています。
冒頭に書いた『共感という概念を持ち込むと、共感を得られない人とは仕事や取引が出来ない事態に陥ってしまいます』ですが、売る相手が大きく減少していくなかで、「それでも構わない」は流石に通用しないということです。
人口増加傾向であれば、売る相手を心配する必要もなく、良い商品を低価格で販売することのみに集中すればよかった。
しかしながら、人口減少社会では、低価格では売る相手が限られてくる以上は、それは賢いやり方とはいえず、しかも失客してしまうと次のお客が来店する確率が今以上に低くなっていきます。
となると、薄利多売は論外で、「お店がお客を選ぶ」ではなく「お客がお店を選ぶ」こととなり、その変化に対応するには、まずは従来の考え方が通用しないことを知る事からスタートするしかありません。
もちろん、企業の収益モデルのチェンジはやらなければならない。
今後の収益モデルの一つにブランド戦略等が語られているように、人口増加を前提とした大量生産・大量消費は通用せず、少量生産・少量販売に切り替え少しでも高く売り続けることを今から考えなければなりません。
それもそうなんですが、私が重視しているのは、商売とは、やはり「人と人との繋がり」ですから、いかに支持してくれる人を集められるか、ということ。
ですから、今まで以上に人付き合いにおいては、「理解」と「共感」を峻別することが重要となると思うのです。
今後、日本は、人口減少社会となって国内マーケットが縮小するだけではなく、年齢構成、高齢化も進めば当然ながらニーズも変わってきます。
違う立場の人々を理解するために積極的にアプローチしない限り、ニーズを把握してマーケットを掘り起こすこともできません。
だからこその「理解」と「共感」を峻別する、ということです。
河合雅司さん「未来の年表(人口減少日本でこれから起きること)」
「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」
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