後継者に欠かせないもの
中小企業の多くが今、後継者問題に直面しています。うちの会社は、幸いにも後継者不在という危機は乗り越えることができそうです。しかし、スマホと人口減少を前提としない商売の成功事例がうちの会社であり、今後は、人口減少とスマホといったテクノロジーの進歩を前提としたビジネスモデル構築が直面する課題です。
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コロナ禍によって、消費が消失しました。
これは、「コロナだから」の一言で済まされる問題ではなく、コロナが襲ってこようときまいと、遅かれ早かれ消費は消失することになるのです。
つまり、人口減少。
実のところ、大量生産、大量消費の時代はとっくに終わっていて、コロナ禍によって否が応でも、あらゆる企業が“ブランド化”のようなことに取り組まざる得ない状況になっているのではないでしょうか?
更に、コロナによって、人と人との接触が制限され、オンライン、リモートで完結する仕事は、ドンドン移行していきました。
オンラインに関するテクノロジーやツールの殆どが、コロナが切っ掛けになって開発されたものではなく、コロナ以前よりあったものばかりでした。
要は、切っ掛けやらコストの問題やらで使っていなかっただけです。
とくに美容業界は、所謂IT化の遅れが今までも指摘されていたものの、コロナによって慌ててその対策に乗り出したという形となりました。
昨年のAmazon「プロフェッショナル・ビューティーストア」開設は、私にとっては印象的でした。
残念ながら、うちの会社は全く何もやれていません(私個人レベルでは、テキスト配信、動画配信を行いましたが・・・)。
コロナの収束云々に関わらず、国内の人口減少、そしてテクノロジーの進歩の影響を考慮に入れない企業が伸びるはずもなく、これからの時代に合わせたビジネスモデルを構築しなければ、うちの会社に限っては、たとえ後継者がいようと先は見えています。
かといって、ビジネスモデルを構築できれば、それでいいのか、というとそうではありません。
ビジネスモデル構築以前の問題として、最も重要な事が大前提としてあると思っています。
人口減少やテクノロジーの進歩を考慮に入れたビジネスモデル等は、いずれにしても今後続々と登場してくるでしょう。
つまり、情報やアイデアというものは、既に飽和状態です。
情報「大爆発の時代」なんて言われていたりもします。
情報は誰にでも平等に開かれていますし、無料で公開されている情報をフル活用することもできます。
ましてや、誰かが成功した方法をパクることだって簡単です。
だから私は、先述したように、ビジネスモデル構築以前の問題として最も重要な事が大前提と言っているのです。
つまりそれは、「情熱」にかかっているのだと思うのです。
うちの会社の創業者は、「情熱」ではなく、「価値感(あえて観ではなく感)」であると私に説いてくれました。
そして、以前の上司からも、徹底的に「価値感」を説かれました。
『会社というのは生き物であり、そこで働く人間の価値感そのものが会社である』
全ての社員の情熱、価値感にかかっており、とくに私は創業者の情熱、価値感が全てなのではないかと思っています。
何故なら、熱は高いところから低いところに伝わっていき、情熱の熱、価値感の価値も拡散力を持つからです。
成功している人の真似などは、情報さえあれば誰にだってできるでしょう。
問題は、情熱、価値感を持ってずっと続けていけるかどうか。
そして、多くの人を巻き込んでいけるかどうかです。
創業者が、情熱を持ってずっと続けてきたからこそ、多くのお客に恵まれ、コロナにあってもなんとか生きながらえているのではないかと痛感する日々です。
「ビジネスモデルを構築できなければ先がない」と書きましたが、実はそんなものは形に過ぎません。
大切なのは、創業者の情熱、価値感を後継者が引き継げるかどうかです。
それは、何も後継者のみの問題ではなく、働く全ての人間の問題でもあるわけです。
たいていの人は、自分の人生のことを考えることでいっぱいいっぱいです(私も)。
そんな他者を巻き込むのですから、まず他者のメリットに敏感であることが欠かせません。
そして同時に、「あの人と一緒にやりたい!」と相手に思わせるような、熱い情熱と価値感がなにより必要です。
うちの会社にしてもそうですが、企業やブランドというのは、そもそも創業者の情熱と価値感によって生み出されたもの。
情熱と価値感を高めようと思うならば、創業者と同じ情熱と価値感を持つしかありません。
幸いなことに、私は創業者の背中を見ながら仕事が出来ました。
今にして思えば、それは私の財産であり宝物です。
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