サンクコストバイアス


「サンクコストバイアス」とは、すでにお金や時間を支払ってしまったという理由だけで、損な取引に手を出しづづける心理的傾向のこと。「ここでやめたら今までの投資が無駄になる」と思うあまりに、望みのない投資を重ねてしまう。これが悪循環を生み、投資額が増えれば増えるほど、抜け出すことが難しくなる。

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また、いつもやっているという理由でそれをやめられない傾向を、「現状維持バイアス」と呼びます。

つまり、当たり前のようにそこにあるものを、人は無条件に受け入れがちがだということ。


「サンクコストバイアス」にしろ「現状維持バイアス」にしろ、陥りやすいのは、今の時代であればとくにサラリーマンがその象徴かなとも思っています。

私自身もサラリーマンですから、きっと陥っているのだろうなと、心のどこかでは気づいています

むしろ気づかないフリをしているのかもしれません

私に限らずサラリーマンであればこの部分は共感ではなく理解してもらえるはず。


例えば、嫌な上司や出来の悪い同僚、部下に悩まされ、不条理な仕事を押し付けられ、しかも安月給で身体も精神もくたくたになっている。

数ヶ月、あるいは何年も、その我慢に投じた時間が無意味になってしまうのを、怖がっている。


見事なまでに「サンクコストバイアス」「現状維持バイアス」に陥っている。つまり、ロスカット(損切り)にためらっている状況。

こんな辛い思いまで必死で続けてきた仕事なのに、途中で投げ出したら、もったいないと思い込んでしまっている

さっさと見切って行動した方が結果は良いに決まっていることなど、心のどこかでは気づいていて、頭でも理解している

なのに、ロスカット(損切り)が、無意味な損失であると認識してしまう。

それこそが「サンクコストバイアス」「現状維持バイアス」の恐ろしい側面のような気がする。


以上に書いたように、平時でさえ冷静な判断が鈍るのに、コロナ禍である非常時になれば冷静な判断が出来るはずもありません。

コロナ禍を背景として、人員整理に踏み切る企業が増えているといいます。

確かに、会社側からするとこの状況を乗り切るのに必死なことも理解できますが、それはコロナ禍以前からも出ていた話に過ぎません

それこそ冷静に考えれば良く分かりますが、働き方改革以前より労働環境の変化は指摘されており、40代後半から50代のサラリーマンであれば、いずにせよ会社から進退を迫られるのは時間の問題だっただろうなと思います。


ちなみに、2019年5月16日のエントリー「最近の労働環境の動き」で上記の事に触れています。


そして、下記記事は、コロナがきっかけとなり、いずれ起こるはずだったことが起こったのだろうなと思わずにはいられませんでした。


「会社に残ってもあなたに仕事はない」と告げられた50代社員の証言。社員50人が退職を強いられた会社のいま


新型コロナウイルス感染拡大に伴い、人員整理に踏み切る企業が増えている。

東京商工リサーチによると、2020年に早期・希望退職の募集を募った上場企業は93社。2019年の35社から2.6倍に増え、募集人数は判明した80社で1万8600人を超える。

東京都内の社員数約200人のイベント運営会社では2020年10月、40歳以上の社員を対象に希望退職を募り始めた。

コロナ前には年間100件程の屋外イベントの運営をしていたが、2020年3月以降はイベントが次々に中止になり、業績が急速に悪化していた。

150人いた正社員のうち、希望退職に応じたのは3分の1にあたる約50人。中堅・ベテラン社員を失った現在の社内では、混乱が続いているという。

この会社で長年働いてきたものの、希望退職を迫られた50代の元社員、2人の女性に話を聞いた。(後略)


以上引用。


この記事に対して私は以下のツイートをしました。





「まさにサンクコストバイアス」などとツイートしてはいますが、私自身も他人事ではなく、会社もろとも吹っ飛ぶ可能性すらありますから。


何が会社を辞められない理由なのか

自分を仕事に踏み留めている理由は、どこにあるのか

自問して「捨てる」べきものを見つけられれば、自ずと行動は決まるはずです。


私も自問自答し、そのうえで日々仕事に取り組んでいます。





グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」




堀江貴文「捨て本」





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