帝国ホテルの新サービスで思うこと
経済にとって最も重要なのが「モノやサービスを生産する能力」すなわち「供給能力」です。日本経済の長引くデフレや、疫病による恐慌の放置は、供給能力を破壊していくからこそ、最悪の問題だと思うのです。供給能力の引き上げのためには、長年の蓄積的な投資、人材育成等を進めなければならないので、お金で済むような簡単な話ではありません。
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私たちが日常生活で当たり前のように使用しているサービスも供給能力が保たれているからこそなのです。
以下は、その供給能力維持のために必要に迫れれてのことなのだろうと思わずにはいられませんでした(どこも必死です)。
帝国ホテル、客室をサービス付きアパートに転換
30泊36万円から コロナ禍で新事業育成
帝国ホテルは食事など定額制のサービスが付随した「サービスアパートメント」の事業を始める。旗艦の帝国ホテル東京(東京・千代田)の客室の一部を改修し、99室を専用のアパートに切り替える。専属のスタッフが付き食事や洗濯など定額で提供する。新型コロナウイルスの影響でホテルの稼働率は長期低迷が続く。ホテルならではのサービスや設備を生かし、新事業を育てる試みが広がる。(後略)
以上引用。
帝国ホテルの新サービスについて、サービスに対する需要の部分だけにスポットを当てたコメントが多いなか、流石に本質をついてくるなぁと思ったのが、ひろゆきさんのツイートでした。
コロナ禍が治まったとしても、航空会社が潰れたりしているので、外国人観光客は少ないまま。日本中のホテルが生き残りをかけ、ホテルをサービスアパートメントに変えるというのを始めるけど、帝国ホテルより安くするしかないので、安価なホテル住まいが日本中に増えて、民泊は更に安くなる。
— ひろゆき, Hiroyuki Nishimura (@hirox246) February 1, 2021
仮にコロナ禍が収束してもそれ相応の供給能力が破壊されていることでしょう。
ツイートにもあるように、インバウンドが期待できないわけですから、航空会社はもちろんのこと、帝国ホテルにしも例外ではありません。
だからこその今回のサービスなのでしょうから。
帝国ホテルの提供するサービス内容云々は実はどうでもよくて、そんなことなど帝国ホテル側からすると当然理解した上で提供しているはずです。
コロナに感染したことで命を失うことなどあってはならないことなど、誰がどう考えても分かっているに決まっています。
同時に、コロナの影響により、日々どこかで供給能力が破壊されていることも理解していなければならないと思うのです。
コロナさえ収まってしまえば反動があって経済は持ち直すと言えるには、前提として、くどいですが供給能力が安定していなければなりません。
コロナ禍という異常な状態が一年経過しようとしています。
さてさて、コロナの反動があって持ち直すに値する供給能力がどこまで持ちこたえることができるのでしょうか?
中野剛志
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