営業力があれば乗り越えられる!?
コロナ禍と呼ばれるようになってから美容室でもあらゆる取り組みがなされています。前日のエントリーで紹介したように大手美容メーカーミルボンは、理美容店を利用する消費者の行動変化について、「来店頻度が長期化する」「近隣消費が加速する」「買い場価値が高まる」と分析しており、コロナによる消費者の変化を的確に捉え経営を適応させれば、業績は上昇回復する一方、適応できなければ下降淘汰されると、コロナ禍を起点に2極化すると予測し警鐘を鳴らしています。
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ミルボンの消費者行動の分析内容はともかくとして、至極当然の事として変化に対応できなければ理美容室は確実に淘汰に追い込まれるのは間違いありません。
元々がオーバーストア状態である美容室では、コロナが襲ってこなくても遅かれ早かれ今までの在り方・やり方では通用しなかったはずです。
とくに「来店頻度が長期化する」は、コロナ以前よりも問題視されていたもの。
コロナと騒がれ出して約1年が経過しようとしていますが、2019年と2020年と比較して来店サイクルがどのように変化したかを比べてみれば話は早いと思います。
もちろん、2019年と2018年と比べる必要もあります。
つまり、コロナで本当に来店サイクルが長期化しているかどうかは微妙なところだと私は思っております。
「年に何回美容室に行く?」
上記エントリーにあるように、年間利用回数は、4.47回なのです。
美容のサービスを考えた場合、定期的に来店しても問題のない、というか定期的に来店するはずのものばかりです。
カット、ヘアカラー(というよりも白髪染め)、ヘアケア(メンテナンス)等、定期的に来店するはずですが、それでも現実には、4.47回なのです。
この来店サイクルの問題は、2019年10月7日のエントリー「美容室の来店サイクルの問題を考えてみた」でも考察しました。
コロナだから「来店頻度が長期化する」のではなく、コロナ以前より「来店頻度が長期化していた」と考えなければなりません。
一時的に緊急事態宣言や不要不急の外出自粛要請といった初めて経験することが重なり、本当に外出しなくなったので、結果として美容室に来店しなくなったのです。
というよりもどこにも行かなくなった、と考える方が自然でしょう。
しかも、医療従事者の方々においては、行動が今も制限されている。
美容室によっては、抱える客層そのものが千差万別ですから、コロナの影響の出方もそれぞれ。
もちろんミルボンの分析内容に沿って取り組むことを否定するつもりなど毛頭ありませんが、本質的に美容室に求められているのは、「営業力」だと思うのです。
やはり、多くの美容室が未だに「経営=技術」の発想ですから、技術が上手ければ、お客が勝手に来店すると思い込んでいます。
それは、「良い商品であれば誰でも買ってくれる」と同じ意味でもあります。
モノ・サービスを売るには営業をしなければならならない、という基本中の基本が理解できていない美容室が意外に多い。
どんなに素晴らしい技術力があったとしても、その技術力を相手に売り込むことができなければ、何の価値も生み出せません。
技術力を上げていくことも大切ですが、それ以上に私は、営業力をつけていくことが遥かに大切なのではないかと思います。
「来店頻度が長期化する」「近隣消費が加速する」「買い場価値が高まる」とありますが、どれもこれも営業力があれば乗り越えられるはずです。
身に付けるべきは、営業力だと思います。
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