相手からの質問は心を開いた証拠


美容室の来店サイクルの問題を考えるときに勘違いしてはいけないのが、コロナだから「来店サイクルが長期化する」のではなく、コロナ以前より「来店サイクルが長期化していた」という事実。美容室の技術メニューは、元々から定期的に来店するような仕組みなのですが、現実にはそうはなっていない。ならばどうするか。来店させるように促すしかありません。

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これを「営業力」と言います


例えば、お客から「ヘアカラーはどれくらいの頻度で来店するのがいいですか?」と尋ねられたら、あなたが美容室オーナー、スタッフならば、どのように答えるでしょうか


多分ですが、殆どの美容室では、「お客さんが行きたいと思うタイミングでいいんですよ」的な事を言ってしまいます

これって、一見するとお客に寄り添ったような発言なのですが、ハッキリ言って、全くもって何も考えていません

思考停止もいいところです。


まずは、相手がどのような意図でこちら(美容師)に尋ねているかを確認しなければなりません。

多くは、シンプルにお客からすると「分からない」から聞いているのです。

分からないから聞いているにも関わらず、「あなたのお好きなタイミングでどうぞ」と言われると、益々分からなくなる。

美容師からすると、相手を気遣ったつもりの会心の一言ですから、相手の反応など気にするはずもありませんよね。

営業マンであれば鉄則ですが、ちょっとした相手の反応を見逃さないようにしなければなりません。

とにかく、お客からの発言の意図を思い込みで受け止めないようにすることが大切です。


私からすると、相手からの質問は絶好のチャンスでしかありません。

ものを尋ねる行為は、年齢を重ねていくと段々としなくなるもの(そんな事も知らないの?と相手から思われるのが嫌ですからね)。

相手から質問があるというのは、ある程度は心を開いている証拠です

なので、ちゃんと聞いて答えてあげると、こちらの答えを聞き入れてくれる確率はかなり上がります。


では、相手が「分からない」として、具体的にどのように答えてあげればいいのでしょうか?

具体的と言って、「一ヶ月から一ヶ月半」というのもどうかと思います。

間違ってはいないと思うのですが、何故「一ヶ月から一ヶ月半」なのかの根拠が欲しいところです。


カウンセリングは、相手を説得して納得させなければなりません

「一ヶ月から一ヶ月半」だけでは、説得と納得をするには、少しばかり物足りなさを感じてしまいます。


毛周期を引き合いに出す美容室もいるかもしれませんが、一般論を持ち出すよりも、やはりそのお客にフォーカスしなければなりません

相手からすれば、一般論よりも「自分にとって」を知りたいわけですから、その部分を汲み取ることを忘れてはなりません。

ならば、そのお客の毛髪の特徴、ホームケアの有無、店内でのトリートメントの有無、そして、カラー剤が毛髪にどのように作用するのかを説明したうえで、「一ヶ月から一ヶ月半」に納得してもらう。


お客一人一人が毛髪の状態が違うのですから、それに合わせてカウンセリングをしなければなりません。

カウンセリングには、毛髪科学、化学薬品の理解は外せません


以上のようなやり取りが美容室は苦手というか、話すことが嫌なのかよくわかりませんが、丁寧な対応をするどころか、来店サイクルを短くする努力よりも、一回の来店で単価の取れるストレートパーマ等を勧めようとします。

または、話すことよりも、カラーチケット等を販売してお得感を利用して来店させようとするかです。


営業は、伝えることばかりに囚われるとロクなことはありません。

むしろ、相手が何を云わんととしているかを汲み取る方が遥かに大切です。

ちょっとしたやり取りでも、その内容が質問であるならば、相手は心を許している証拠ですから丁寧に答えるようにしなければなりません。

つまり、相手の話を「いかに聴いて」そして、こちらの話を今度は、「いかに聴かせるか」が営業というものです。



ちなみに、「一ヶ月から一ヶ月半」はあくまでも例えですので、あしからず。





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