モノやサービスを選択する最大の要素とは?
商売というものは、「モノやサービスを売って利益を出す」ことに他なりません。営業マンなら自社の商品・サービスを売る、美容室ならば技術を売る、というように、モノやサービスを売るには営業をしなければなりません。しかも、どんなに良い商品、サービス、技術であったとしても、それを相手が“知らなければ”意味がありません。
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どんなに便利な世の中になったとは言え、モノやサービスの情報が勝手にお客の元へ届くようなことはありません。もちろん勝手に情報がお客に届いていくような「仕組みを作る」企業はあるでしょう。
商売をする以上、モノやサービスを売らなければ意味がないわけで、そこには常に「集客の問題」が永遠につきまといます。
集客を意図的に行うということは、まずは自社のモノやサービスを知らないであろう相手に知らせていくことから全てが始まります。
例えば、ドラッグストアで何かしらの商品(例えばシャンプーでもいいでしょう)を買う場合、何を理由として商品を選択するでしょうか?
色々あるとは思いますが、結局は「認知」の問題だと思うのです。
手に取った商品を自分自身が認知しているかどうか。知らないモノをわざわざ買う人もそうはいないでしょう。
誰だって損はしたくないので多くの人間に認知されている商品を選ぶでしょう。商品パッケージを見て、成分表示をチェックして、金額をチェックして、企業名をチェックして・・・というように、このような形で商品を選ぶ人は殆どいないのではないでしょうか。
ズバリ、その商品を知っているか、知らないかの二択。
何故、商品の例えをシャンプーにしたかというと、種類が多いからです。
便利な世の中にあって有り余るモノやサービスの中から自分の頭を使って選択する作業を好んでやろうとする人はいないでしょう。
どこかしら「選択疲れ」のような現象があって、確かにシャンプーを人生において最大級の位置に置いているならば、自分の頭で選択するかもしれませんが、実際シャンプーの位置はそう高くはない。
ならば、自分が知っている銘柄なのか、有名人やら芸能人やら知人やらが使っているシャンプーを何となく選ぼうとするのではないでしょうか。
全ては、認知の問題。
シャンプーを例にとっても多くの人が、成分表示を見ても判断できるだけのリテラシーを持ち合わせているわけがない。
だから、商品のポテンシャルで判断するのではなく、金額とネームバリューと相談して購入を決めていく。
モノやサービスをどのような流れで選択して購入への流れになっているかを考えてみると中々面白いなぁと思います。
もちろん例外はあるでしょうし、あくまでも私の主観でしかありません。
先日、美容室オーナーが興味深い話を教えてくれました。
今年になってから地域(お店のある町と隣接する隣町)を限定して新聞にチラシを入れたそうです。
新聞にチラシを入れたことのある方ならご存知でしょうが、まず効果は殆どありません。
効果とは、来店にまで持ち込むことです。つまり、集客ですね。
チラシは、あくまでも“知らせる”がメインの役目だと思います。
美容室の場合、リアルの店舗で営業をしているので、人目にはつきますが、認知されているかは別問題です。
で、その美容室がチラシを入れて多少は集客もあったそうで、その中で「初めて知った」お客が多かった、ということでした。しかも、初めて知ったと言ったお客は同じ地域の住人という。
ちなみに、そのお店は同じ場所で12年経ちます。
「12年もやっているのに知られていなかった・・・」とオーナーがポツリ。
これが現実なのだと思います。来店したお客を必死で接客して次回も来店してもらうように取り組まない美容室など一軒も存在しないと思います(多分)。
それでも忙しいところもあればヒマなところもある。
その差を何をもって説明するかは人それぞれでしょうが、その差とは、私はシンプルにお店の存在を「知らせる努力不足」なのではないかと思うのです。
美容室は確かに技術を売るところです。しかし、運営を考えると、集客は当然やらなければならないこと。
来店するお客を待っているだけでは、美容室はもやはやってはいけません。何故なら、全国に25万軒以上も存在するのですから。
美容室の数の多さとシャンプーの数の多さは似ていると思っていまして、つまり、誰も技術の良し悪し、シャンプーの成分等の良し悪しで選んでいるのではない。
つまり、選択する最大の要素は、それを「知っているかどうか」だと思うのです。
ならば「知らせるにはどうすべきか」という問題が次に来ると思うのですが、それはまた改めてということで。
営業、販売、接客で悩んでいるなら、日本で一番モノを売っていたであろう髙田明さんの「伝えることから始めよう」を読むことをお薦めします。
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