知らせること≠売上アップ
全国に25万軒以上存在する美容室の“形態”を眺めてみると、「デザイン系美容室」と「メンテナンス系美容室」に、大きく二つに大別できると思います。美容室の形態もさることながら、経営はどうなっているのかというと、理容業美容業は小規模事業者が多く、理容業は77%、美容業は70%が個人経営、だと言われています。
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以下の二つのエントリー
「モノやサービスを選択する最大の要素とは?」
「知らせるには面倒な事に毎日取り組むしかない」
において、私は、お店(美容室)の存在を「知らせる努力」の必要性を説いてみました。
知らせる方法は、そのお店が決めることですが、現在では、最も一般的なのが所謂予約サイトではないかと思います。
今では、スマホから美容室に予約を入れて来店する、ということが珍しいことではなくなってきています。とは言え、現実には、まだまだ電話による予約を入れることが主流なようです。
まあ、電話で予約を入れて来店すること自体も以前であれば珍しいことだったかもしれませんが、それが今では当たり前になっていることを考えると、スマホからの予約もいずれ当たり前になっていくのでしょう。
これは、予約だけの問題ではなくて決済に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。現金からキャッシュレス決済への流れです。
予約にしろ決済にしろ、それに使うツールは時代によって変化しますが、それ自体は今のところ変化しようがありません。
更に、お店を「知らせる」方法も時代とともに今後も変化していくことでしょう。
さて、冒頭に書いた「美容業は70%が個人経営」という部分。
その殆どが私には、継続的な「知らせる」ことに取り組んではいないように思います(あくまでも主観です)。
もっと言えば、新規オープンしてから広告らしい広告も出さずにお店を運営しているところが多いのかもしれません。
あるとすれば、それこそ新規オープン時に新聞にチラシを入れるくらいでしょうか?
もちろん、個人経営でも広告を出し続けているところもあるでしょう。
別に、広告や特別に「知らせる」ことをしなくても、普通に10年以上お店をやっているところからすると、その必要性を感じないのかもしれません。
個人経営美容室でよくあるのが、「以前は何かしらの広告をやっていたが、あまり効果が無かったので止めた」というもの。
これは、費用対効果だけで「知らせる」ことを判断してしまっているのでしょう。
雑に言えば、お金をかけた割には儲からなかった、が本音のはず。
誰だって、掛けたお金よりもそれ以上の儲けがあればやるに決まっています。更に言うと、広告関連業者からすれば、広告主が儲けるかどうかは関係ありません。
業者からすれば広告を出してもらることが全てなのですから。
美容室側も広告を出すことが、イコール集客イコール売上アップ、だと勘違いというか思い込んでいるのでしょう。しかも、思考のクセにもなってしまっている。
この思い込み(思考のクセ)に対して本気で向き合わなければ、集客することや失客することに向き合うことは永遠にないのだろうと思います。
広告はあくまでも広告でしかありません。但し、どんなに良い商品であろうと技術であろうと、それを相手が知らなければ何の意味もありません。
そして、お店を継続して運営していけるのはお客あってのことなのですが、そのお客も永遠に来店してくれるわけではありません。
いつかは、「固定客(既存客)は古びる」のです。
更に、「お客は進歩する」のであって、人間の価値判断は常に比較対照の中にあります。
来店し続けてくれているから「お客は満足している」と思ったら大間違いで、お客からすれば来店しているもののどこかしら難点があるものです。
ということで、お店を「知らせる」ことは「知らせる」こと以上でも以下でもなく、売上をアップするのは「知らせる」ことではなく日々の営業です。
最後に、敢えてしつこく繰り返しますが、そもそも知ってもらわなければ営業をかけることもできません。
営業、販売、接客で悩んでいるなら、日本で一番モノを売っていたであろう髙田明さんの「伝えることから始めよう」を読むことをお薦めします。
ジョセフ・シュガーマン「シュガーマンのマーケティング30の法則」お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
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