安いモノを選ばざるを得ない状況
相当昔の話ですが、美容ディーラーには扱える美容メーカーが決まっていました。現在のように一つの美容ディーラーで殆どの美容メーカーの商品を網羅するようなことはあり得ませんでした。ですので、美容室側も取引のある美容ディーラーに扱いたい美容メーカーの商品を扱っていないことがあったということです。
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昨年、Amazon「プロフェッショナル・ビューティーストア」が開設されました。
そこに出店しているのは、美容メーカーではなく美容ディーラーだといいます。
Amazonに出店している美容ディーラーから、直接、美容室に電話による営業がかけられているようです。
これはあくまでも私の憶測ですが、どうやらホットペッパービューティーに掲載している美容室に電話での営業があるようです(事実関係をご存知の方は詳細を教えてください)。
もはや誰にとってもスマホを利用しての情報収集は当たり前となっています。ただ、その収集した情報をどのように吟味するのかはその人次第なのですが、美容室に限っていうと意外にも取引のある美容ディーラーの営業マンに確認する人が多いように感じます。
以前も書いたことがありますが、美容室と美容ディーラーの結びつきは、結構強いものがあります。
とは言え、取引のある美容ディーラーを通さずに材料や備品を購入する美容室は、確実に増えています。
コロナ禍によってネット通販が異様なまでに利用されているようで、人と人との接触を減らすという意味もあるでしょうが、美容室とのやり取りで私が感じるのは、それを利用する理由としては、シンプルに“安さ”のようです。
美容ディーラーから買うよりも安いからということ。
取引のある美容ディーラーより安いモノは、美通販やらビューティーガレージ等から購入するという使い分けは、もはや美容室側からすれば当たり前といったところでしょうか。
もちろん、この流れは以前よりあったことは百も承知で、コロナ禍が一気に加速させたように思います。
同じモノやサービスであれば、価格が安い方にお客が流れていくのは常です。
つまり、安いモノを選ばざるを得ない状況にあると言い換えることもできるのではないでしょうか。
先日、以下のツイートを見かけました。
(ご存知だったらすみません)
— KAMIU 美容師のためのメディア (@kamiu_jp) March 15, 2021
美容室の価格に関しては、「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」で安売りに関しては厚労省から営業方法を改めるように勧告できるよう定められてるんですよね、、
ただ、美容組合が厚労省に打診する必要があるので、美容組合改革が先かもしれません pic.twitter.com/Adkt97hNfk
もちろん、このツイートには前後する内容があるので、この部分だけを切り取るのは気が引けるのですが、それでも敢えて取り上げてみます。
どうやら、美容技術の価格が低すぎることをどうにかならないか?という問いに対しての返信のようです。
美容技術の価格設定は、適正価格になるようにという法律があるようです(私も初めて知りました)。
まあ、全ての美容室がそうではないという前提で書きますが、自分のところの材料は安いところを選びながら、自分が提供する技術料金が低すぎると嘆くのは虫が良すぎるというかなんというか。
デフレによってモノやサービスが安くなっているということもあるでしょう。
デフレとは、物価が下がり続ける=貨幣の価値が上げり続ける状態です。
なので、貨幣の価値が上がり続ける状態では、誰も支出をしたがりません。更には、先行き不透明感バリバリのコロナ禍。
ですから、多くの人間が、安いモノ・サービスを選ばざるを得ないというわけです。
まあ、本日の話に、だからどうだという“オチ”はないのですが、コロナが収束しない以上は、安いモノ消費は続くことでしょう。
だからこそ、同じようなモノ・サービスは価格競争に巻き込まれやすく、そこに何かしらの差というものが存在しない限り、デフレやコロナのような状況では、ただただ疲弊していくばかりです。
美容室、美容ディーラーも似たような側面があり、ディーラーの場合、明らかに需要に対して供給が過剰になっているわけですから、商品の質や品揃えの豊富さを追求するような今までの延長では淘汰の危険性もあり、質の向上に努めるのではなく、業種を変えるか、商品やサービスの質を変える方向にシフトすべきではないかと個人的には考えています(漠然とした話ですみません)。
このような話は、具体的にはどうか?なので、ある美容メーカー営業マンの戯言と思ってもらって構いません・・・
中野剛志
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