完全無人化のセルフヘアサロン!?
美容室であれば技術、美容ディーラーであれば商品とその品揃えにこだわっているところが依然として多いように思えます。技術の向上に努める、質の良い商品を取りそろえることはもちろん大切です。しかしこれからの未来では商品の良し悪しよりも、サービスの使い勝手、体験、感動を重視する傾向にあると言われています。
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美容ディーラーであれば、良い商品を大量に仕入れ、他社よりも安い価格で販売していれば必ず儲かる。そのような時代ではないのです。
更に、コロナによって人と人との接触を減らす傾向にあり、対面式の店舗ビジネスは厳しい局面を迎えています。
コロナが襲ってきてもこなくても機械化・自動化、そして無人化への移行は確実に行われていたでしょう。ただ、コロナによってその流れが多少早まったような気がします。
美容室の仕事はサービス業ですから、機械化・自動化・無人化には代替されにくい仕事・・・だと私は考えていたのですが、以下の記事にあるように興味深い形で美容室の無人化店舗が登場したようです。
『美容師不在“無人ヘアサロン” 誰が?どう使う?』
美容師もスタッフもいない完全に無人のヘアサロンがオープンしました。誰がどんなふうに利用するのでしょうか。
今月7日、東京・表参道にオープンしたばかりのセルフヘアサロン。店内は美容師さんはおろかスタッフ1人もいない完全に無人のヘアサロンなのです。
サロンを一度に使える人数は最大3人。密が避けられ感染対策にもなるといいます。
美容室でしか購入できない「ヘアオイル」や7万円以上もする「高級ドライヤー」など、憧れのヘアケア用品が使いたい放題です。
照明付きの大きな鏡のあるブースは区切られていて、人の目が気にならないプライベート空間になっています。
国内でも珍しい無人のセルフ式ヘアサロン。初めて利用した人は…。
利用者(20代):「私、職場がこの近くで徒歩5分とかなので、お昼休憩とか仕事終わりに来られるなと思って」
ちなみにこちらの女性はオープンから間もないのに、すでに3回も利用しているそう。
利用者(20代):「やっぱり商品いっぱいあるじゃないですか。それを自分で試して実際にできるっていう場所がないと思うのでそういうところがすごく気に入っている」
このサロンではサブスク制を導入していて、月に1200円を払えば何度でも利用することができます。ただし、1回最大90分までで、事前に予約が必要です。
以上引用。
記事タイトルをクリックしてもらえば無人店舗の動画も見ることができます。そして、以下のリンクからは、この無人化のセルフヘアサロンの詳細が確認できます。
『日本初!月額¥1200でいつでも使える、何度でも使える完全無人化のセルフヘアサロン「standy」が表参道にオープン 憧れ美容アイテム&セルフヘアエステも使い放題!』
もちろんカット、パーマ、ヘアカラーといった施術は出来ないようです。
上記のタイトル通り、セルフエステ、最新美容アイテムをサブスク出来るという意味でのヘアサロンのようです。
サブスクことサブスクリプションですが、この店舗もそれを導入しているようで、そうなると顧客の情報を吸い上げ、それぞれの顧客にマッチした商品やサービスを紹介していくことになるのでしょう。
顧客の情報を吸い上げる。つまりデータを取ることができるようになる。するとそのデータを元にしてレコメンデーションが出来るようになる。
サービス利用開始時期では、自らが商品やサービスを選択しますが、次第にデータが貯まっていく。
レコメンデーション機能により利用者は特に何もすることなく、サービスを利用すればするほど、自分にフィットした商品やサービスが提供され、ますます好んで使うようになっていく。
まあ、今回紹介した無人化ヘアサロンが、どこまで考えているかは定かではありませんが、上述したようなことなど百も承知でしょうし、レコメンデーションが出来なければ意味がないと思います。
この無人化ヘアサロンをオープンさせたのは、美容室経営者である美容師のようで。
無人化ヘアサロンをやるなら美容ディーラーが良かった、というかヤルベキだったように思えてなりません。
以前のエントリー「安いモノを選ばざるを得ない状況」において、私は、『ディーラーの場合、明らかに需要に対して供給が過剰になっているわけですから、商品の質や品揃えの豊富さを追求するような今までの延長では淘汰の危険性もあり、質の向上に努めるのではなく、業種を変えるか、商品やサービスの質を変える方向にシフトすべきではないかと個人的には考えています。』と書きました。
無人化ヘアサロンでは、提供される商品・サービスを“安い”以外で“体験”という形で販売できる。
どうせならこのお店、美容ディーラーにやってもらいたいところでしたね。
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